緒戦の見どころ 審判編
注目の開幕戦です。
14日唯一の試合になります。
FIFAランキングではロシアは、32か国中最下位であり、サウジアラビアは32か国中31位なので、レベル的に注目されない方も多いかもしれませんが、見どころは多いです。
拮抗していることもありますが、緒戦というのは、いろんな意味でこれからの戦いの基準になります。
まずは審判です。これまでの大会の傾向からすると、絶対ではないですが、グループリーグにおいては、対戦する両国の属していない大陸から、審判が選ばれています。
ロシアは欧州、サウジはアジアなのでそれ以外の地域、北中米・カリブ海、南米、アフリカ、オセアニアから選ばれるでしょう。
また、W杯史上初めてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が使用されます。対象となるのは、ゴール、PK判定、レッドカード、選手の誤認の4つになります。
8年前のランパードの幻のゴールのようなことはあってはならないので、ゴール判定にビデオが使われるのは、正しいことのように思います。
ただ、上記の4つの地域の審判はヨーロッパのトップレベルを裁く機会も多くありません。全く無い方もいらっしゃいます。
大会前に厳しい合宿を乗り越えるからといって(審判団の合宿があります)、ヨーロッパのスピーディーで当たりの強いゲームに直ぐ馴染めるかは分かりません。
前回大会初戦の西村主審のように、物議を醸すことになるかもしれません。
あの時初めて、我々はW杯で審判を務めること難しさ、偉大さを目の当たりにしました。
日本人が主審を務めることに誇らしさを感じつつも、いかに大変な仕事かを理解するに至ったのです。
黒子のように、決して主役にはならず、それでいて魅力的なゲームを選手と共に作り上げる。
まるで、優秀なボランチのようですね。
かつてマラドーナが「5番の選手(ボランチ)に憧れた」といっていたように、審判はもっと評価されるべきではないでしょうか。