緒戦の見どころ スタジアム編
初戦が行われるのは、ルジニキ・スタジアムです。
モスクワにあり、6月の平均気温は17℃、平均湿度は70%で、スタジアムは球技専用ではありますが、総合競技場で、屋根が吹き抜けなので、空気がこもることもなく、熱すぎることはなさそうです。
風向きや風の強さの影響もなく、気になるのは日差しくらいでしょうか。
しつこいロングボールやフライスルーパスが、有効活用できそうです。
高さがない、もしくは主武器にしていない国は、苦労するかもしれません。
ここで試合することが確定している、グループリーグ4試合8チームの内、サウジ、メキシコ、フランス、ポルトガルがそれに該当します。
サウジ、メキシコは共に高さに不安を抱えるチームですが、緒戦で相手も動きが固くなること、キックオフが現地時間18:00なのが救いです。
フランスも実はあまりサイズのないチームです。
キーパーも第3GK以外小さく(正GKロリスは飛び出しは優秀ですが、ハイボールに不安を抱えています)、ディフェンダーも大きいのはバランくらいです(あまり知られていませんが、ウムティティは182cmしかありません)。
オフェンスでは高さがあるのはジルーしかいないので、彼が出られないということになれば、高さを活かした攻めは全く無くなります。
また、フランスの対戦国デンマークは、露骨に高さを押し付けてくるチームです。
2戦目になりますが、1戦目で勝ち点を取っていないと、GS敗退の可能性がぐっと高まるかもしれません。
ポルトガルには強力なヘディングシュートを持つロナウドがいますが、フランスもポルトガルもスピーディーなパスワークがオフェンスの軸で、ほぼセットプレーのみの活用になります。
特にポルトガルの第2戦はモロッコ戦になりますが、15:00キックオフなので、グループリーグの中では一番日差しを感じるゲームになりそうです。
ここで戦える8チームに共通して言えるのは、このスタジアムで決勝が行われることが決まっているので、仮にファイナルまで行けば、その経験を活かせるかもしれないということです。
余計なことを考えすぎてしまうタイプの人にとっては、トイレの場所がわかっていたりするだけで、安心したりするものです(考えることが減るので)。
そういえばCSKAモスクワ、スパルタク・モスクワの選手にとってはホームスタジアムなので、対戦国であるサウジは大変ですね。
開催国と緒戦で当たるというのは、やはり鬼門なのかもしれません。
そういった意味では(開催国とではなかったですが)、2002年のセネガルは偉大でしたね。