2018 FIFA W杯 Group D ナイジェリア連邦共和国 vs アイスランド共和国 試合後感想
初戦は負けてしまいましたが善戦したナイジェリアと、この2年でFIFAランキングを100位近く上げたアイスランドの戦いになります。
ナイジェリアは一気に若くなりました。
正直本大会に間に合わなかったくらいです。
フォーメーションも大幅に変更し、3バックになりました。
一昨シーズンのチェルシーのシステムを流用し、モーゼスにとってはやりやすい形になりました。
逆サイドとの攻守のバランスに注目です。
前線の組み合わせも、イガロとイウォビから、ムサとイヘアナチョのレスターコンビになりました。
後者は短い間でしたが同じクラブにいたので、連携も期待できます。
一方アイスランドは、初戦アルゼンチン相手に引き分けることに成功しました。
クロアチアから勝ち点を取ることは難しそうなので、ここで勝利したいところです。
共に勝利が必須となる一戦なので、スタメンだけでなくスーパーサブの働きがものをいうと思います。
~前半開始~
前半2分、シグルドソンのFKから試合が始まりました。
あまり怪我の影響は無さそうです。
ナイジェリアは、エテポがなぜかCHをやらされていたのですが、今日は前線を任されています。
右サイドに流れがちなので、モーゼスとのスペース管理も注目ですね。
アイスランドは2004年のギリシャよろしく、マンマークを徹底しているチームなのですが、3バックと3センターに苦労しています。
アイスランドが単純な4+4のフラットなブロックなので、中央に相手の人数が多いと、詰まってしまいがちです。
しかしナイジェリアのサイドは空きがちなので、最終ラインがSHに正確なボールを渡せれば、勝てます。
逆にナイジェリアは、サイドでの戦いに負けてはいけません。
三人のCBが横に開くだけでなく、二人のWBがある程度アーリークロスで我慢することも必要かもしれません。
35分過ぎ、アイスランドはようやく3バックの裏のスペース、イドゥの後ろを突いてアーリークロスを送ることに成功しました。
サイバルソンのクロスが冴え渡った前半でした。
ゴール前に人数が足りないので、後半はシグルザルソンの投入が待たれます。
ナイジェリアは、2トップがほとんど決定機以外に絡みませんでした。
中盤もアイスランドに傾きつつあるので、どちらかを下げてイウォビなど、攻撃全般に関われる選手を入れるべきです。
ゴール前での決定力低下は多少目をつぶってでも、流れを引き寄せることを優先するべきだと感じました。
~後半開始~
ナイジェリアは始まってすぐ、後半4分に得点しました。
モーゼスのクロスが素晴らしかったとはいえ、ムサのトラップからシュートの一連の流れは、アフリカ人特有のしなやかさを感じさせるものでした。
この時の衝突が原因で、後半19分、アイスランドは守備の要である、ラグナル・シグルドソンが負傷交代しました。
流れを掴みかけていただけに、残念です。
後半25分、べズバルソンに代わって、ジグルザルソンの投入です。
3トップにできないのが、このチームの限界だと思います。
後半30分、ナイジェリアの追加点です。
アイスランドはすっかりプレスが掛からなくなっていました。
コンディション不良で片づけていいのか分かりませんが、走れなくなってしまったので、手の打ちようがありません。
~試合終了~
ナイジェリアの2-0の勝利です。
ナイジェリアはもっと得点できましたが、グループ突破に得失点差は関係なさそうなので、あまり関係ありません。
それよりも、戦える形を作ることが必要です。
二戦を通じて、中盤を支配されるだけでなく、前線にもボールを配球できませんでした。
体力勝負ならどうにかなるものの、クオリティ不足はいかんともしがたいものがありました。
中三日では、これ以上の改善は見込めないので、セットプレイの確認と当日うだるように熱いことを祈るほかありません。
アイスランドは厳しくなってしまいましたね。
主力のコンディション不良が、深刻なレベルであることが判明してしまいました。
若手のインガソンの活躍や、サイバルソンの正確なクロスなど光る部分はありました。
あとは、出来ることを頑張るだけだと思います。