Column vol.1 日本代表について 二戦終えて、GK川島を今後使うべきか?
結論としては、分かりません。
五分五分です。
が控え選手を使っても不満はありません。
理由はいくつかあります。
まず川島選手自身の問題です。
正直、全盛期の彼と比べて、大きく衰えています。
それが今大会で表面化してしまったことは、彼にとって不運であったといえるでしょう。
そもそもGKは、30歳過ぎてから技術的・精神的に成熟して、完成されてきます。
と同時に、衰えも迫ってくるのです。
技術的には、年々コーチングは巧くなり、読みも鋭くなります。
唯一、ピッチ全部が把握できるので、最終ラインのコントロールだけでなく、チーム全員に対する指示も的確になります。
よって精神的にも自然と、普段からのリーダーシップを期待されるようになります。
その一方、反射神経は衰え、守備範囲は狭くなります。
体力の衰えから、集中力を維持するのも難しくなってきます。
フットボールの本質として、FWは10回中1度でも成功すれば、英雄です。
一方、GKは10回中1度でも失敗すれば、戦犯です。
致命的なミスは、1度も許されないのです。
ベテランにならなければ、上手くならない一方、致命的なミスは増えていくのです。
大変難しいポジションです。
現在、川島選手は35歳。
コーチング、読み、リーダーシップ。彼は今も、この3点に優れています。
しかし衰えも確かに感じさせました。
ところで、イタリアに、ジャンルイジ・ブッフォンという世界的なGKがいます。
彼は昨シーズンセリエAのベストキーパーだったのですが、今シーズンはすっかり衰えてしまいました。
昨シーズンは39歳、今年は40歳。
努力を惜しまない人だからこそ、ここまでこれたといえる反面、急に衰えが来ることの残酷さも目の当たりにしました。
衰えは急に来るのです。
前述したとおり、控えの東口選手もしくは中村選手が起用されても、不満はありません。
しかし二人合わせて、フル代表で出場したのは7試合。
不安は残ります。
究極的には情報戦なので、大会期間中の各選手の心身の状態など、外側の人には計り知れない機微があります。
選手は起用してもらいたいので、不調を隠す場合もあります。
対戦相手FWの得点パターンなども計算に入れねばなりません。
監督が総合的に考えて、最善の答えを導き出して欲しいです。
とはいえ、第3戦以降、誰が日本のゴールマウスに立っていても、全力で応援したいと思います。