サッカー素人haroの英国イングランド、プレミアリーグ観戦記

サッカー素人の地方在住のおっさんが、自分がただワールドカップを楽しむために始めたブログです。もっと理解できるようになりたいので、サッカーの詳しい方、そうでない方もコメントよろしくお願いします。

2018 FIFA W杯 Round of 16 スペイン王国 vs ロシア連邦 試合後感想

ロシアは、やはり3バックに戻してきました。

そもそも開催国であるため、親善試合しかなく、真剣勝負の場がありませんでした。

そして組まれた親善試合は、強豪国ばかりで全く結果が出ませんでした。

その時採用していたのが、3バックです。

4バックが機能しないための苦肉の策ですが、最も経験値があることは確かです。

グループリーグにおける戦い方を模索した結果、4バックがはまり、結果を出せましたが、強豪国との闘いでより堅実になったといえます。

また、昨日敗れた2チームは、力を出し切って負けたように見えました。

そのことも、結果がどうなるにせよ、慣れたシステム・フォーメーションを選択させたのだと思います。

一方スペインは、力関係を思えば、大勝するはずの試合です。

親善試合でロシアと引き分けたこともあるのですが、その時スペイン側が結果を求めていなかったことは明らかでした。

さらに、イニエスタを控えから使うようです。

圧倒的な個の力がある、イニエスタとシルバは共に、フル出場する体力はありません。

彼らが衰えたというより、チャビとシャビ・アロンソカソルラやセスクらが引退したことによって、パスより走りの質・量がより求められるようになったという、スペインのスタイルの変化が大きいと思います。

とはいえ、この二人がいなくなるまで相手が我慢する、というのがスペイン対策として定着してしまいました。

彼らのうち片方を控えにするのは、正しい判断だと思います。

代わりにスタメンになったのが、コケです。

パサーとしても優秀なのですが、ハイ・インテンシティなトランジッション・ゲームを得意としています。

つまり、イニエスタよりもはるかにフィジカルなプレーが得意です。

さらに中盤の全ポジションに対応可能なため、状況に合わせて様々なことを調整する、バランサーとしても期待できます。

彼を起用することで、戦術的・フィジカル的な弱点がほぼ無くなったと思います。

~前半開始~

前半11分、スペインが先制しました。

セルヒオ・ラモスのキックかと思いましたが、イグナシェビッチのかかとに当たってのオウンゴールに見えました。

昨シーズンはおとなしかったセルヒオ・ラモスですが、一昨シーズンのようなゴール前の迫力が出てきました。

さらにこの得点シーンでは、ピケのマークが外れてしまったように見えました。

そちらにボールが行った方が、より危険だったと思います。

オウンゴールと判定されそうですが、イグナシェビッチのディフェンスは、悪くなかったと思います。

しかしロシアの勇気に、脱帽です。

彼らのストロングポイントである、右サイドからの攻めを徹底しています。

サメドフのクロスから、ジュバのヘディングで決めるデザインです。

スペインは、ポルトガル戦以来のナチョのスタメンです。

カルバハルのような攻撃性能は持っていないかと思っていましたが、タイミングのいい攻め上がりがあります。

オーバーラップして中盤を追い越す動きまではしないようですが、充分に機能しています。

何本もCKを獲り、PKまで獲ってしまいました。

前半39分、ピケの腕に当たり得たPKで、ロシアが追い付きます。

これをジュバが冷静に決めました。

同点になったのは、妥当だと思います。

スペイン相手に怖がっていない戦法は、素晴らしいです。

日本にも、こう戦ってほしいという、見本のような前半でした。

~後半開始~

ロシアは、左サイドからはゴロビンのカウンターしか攻め手が無くなっていたので、左SBのジルコフを下げました。

飛び道具が無くなってしまうのは残念ですが、運動量の低下も看過できなくなってきたので、より守備を安定させることを選択しました。

引き分けているので、PK戦まで逃げ切るプランもあるのかもしれませんが、止めた方がいいと思います。

今大会から、決勝Tからは、延長に入ったらもう一人交代できます。

スペインの、頭が疲れていない選手を軸に、パスを回されたら耐えきれません。

さらに、ロシアはハイプレスが機能してしまったために、スタミナの消耗も激しかったです。

引きすぎずに、前半と同じ戦い方を徹底したいところです。

後半15分、今大会ラッキーボーイである、チェリシェフが投入されました。

得点しなければ勝てないぞ、というメッセージが伝わったかと思います。

しかし、最大の得点源であるジュバを下げてしまいました。

本人も信じられないという表情でしたね。

とはいえ、大会中に彼と監督の間の確執が無くなったように感じられたのは、よかったです。

彼がテクニカルエリアに下がってきたときの、互いに労うかのような握手や、監督がPK

を見ようとしなかったところから(外した時どう声をかけるかをおそらく考えていたた

め)、むしろ二人の強い絆と彼自身の高いプロ意識を感じました。

それだけに、もったいないです。

今大会の成功の象徴として、また精神的な支柱として、後半最後まで、使って良かって欲しかったです。

後半21分、ついにイニエスタの登場です。

シルバの退場は残念ですが、すっかり運動量が落ちていたので、已むを得ません。

後半25分過ぎ、ロシアは走れない選手が目立ってきました。

スモロフ(FW)ではなく、守備的な選手を一人、さらに延長でもう一人守備的な選手を入れてPK狙いしか、勝つ道はなかったかもしれません。

一方スペインは、このままでいいと思います。

前述したように、延長まで行くかもしれませんが、ロシアは耐えきれないと思います。

後半34分、ジエゴ・コスタに代えてイアゴ・アスパスが入りました。

ようやくパスサッカーが始まりそうです。

しかしジエゴ・コスタがいたときに、なぜロングボールをほとんど入れなかったのか不思議です。

これまで結果を出しているストライカーの得意な形を、中盤の選手たちがことごとく無視するというのは、何かしらの意思表明のように感じました。

イエロ暫定監督は、そもそも前監督を招聘した立場の人なので、前監督のスタイルに抵抗はないはずです。

だとすればロペテギ前監督の時から、主に戦術面で、監督と選手たちとの間に溝があったのでしょう。

イアゴ・アスパスが入って、一気に風通しが良くなりました。

それで、鮮明になってしまいましたね。

~延長前半開始~

今大会初めて、延長に入りました。

相変わらず、スペインがボールを持ち続けています。

しかしチャンスがまったく作れません。

いつまでブロックの外で回しているんでしょう?

~延長後半開始~

延長後半9分のセットプレイは、もちろんファウルは無かったと思います。

もしスペインは負けたら、これをとってくれなかったと、言い訳しそうです。

勝つなら正攻法で、勝って欲しいです。

ロシアを、見くびっていました。

最後までよく走れています。

頑張れ!

~PK突入~

!!!!!!!おめでとう、ロシア!