Round of 16 コロンビア共和国 vs イングランド 試合後感想
コロンビアは、堅く来ましたね。
トリプルボランチの正誤はともかく、キンテーロのボランチは難しいと思っていました。
ボランチの誰かが前に飛び出さないと、キンテーロのロングスルーパスを最大限生かすこともできないですが、あまり回数は多くないと見たのでしょう。
ここまでの決勝Tを見る限り、どのチームも守備が固くなるので、現実的です。
一方、イングランドはここまでかな、という印象です。
20年あるいはそれ以上の間、無策です。
いつもスターに恵まれるのですが、必ずつまらないチームに仕上がります。
彼らの辞書に、作戦とか戦略とか戦術とかいう言葉は、存在しないのでしょうか。
平常心=頭が真っ白、がイングランド流です。
とにかく、ケインの個人技だけが頼りです。
日本はいつか、そんなイングランドをボコボコにできる日が来ます。
もし1位通過していたら、それを今日きっと、目にすることができました。
そして、スウェーデンを倒し、ベスト4まで行けたかもしれません。
ほとんど人が悔しい思いをしていながら、日本代表にポジティブなコメントをする中、セルジオ越後さんがしてくださった辛口批評は、実際的を得ていると思います。
しかし、極端に絶望的になる必要はありません。
4年後に向けて、日本に負けたコロンビアが、危なげなく勝利するところを見て、まずは溜飲を下げましょう。
~前半開始~
イングランドは、CKをなんだと思っているのでしょうか。
いろんな駆け引きができるセットプレイのはずです。
先ほどのスイスもたくさんCKがあったのですが、あまり可能性を感じませんでした。
イングランドはコミュニケーション不足になる事件もなかったはずですが、なぜ馬鹿正直にプレイしてしまうのか。
あとヘンダーソンは、演技はネイマールに教わった方がいいですね。
もしくは、やらない。
またデレ・アリはなぜスタメンだったのでしょうか。
最初からロフタス・チークにしておけば、たくさんあったCKをマグワイアが一本くらい決めてくれたのではないでしょうか。
一方、コロンビアは、狙い通りの展開です。
ほとんどカウンターが出せませんでしたが、前半を潰すことには成功しました。
攻撃の交代策が限られているので、先制されてしまうと、厳しかったのです。
これで、後半も我慢しながら、勝負所でバッカとムリエルを入れれば、予定通り勝てます。
高さ対策で、サパタも準備をしておけば、万全ですね。
~後半開始~
イングランドがCKから、先制しました。
PKでした。獲得したのも、決めたのもケイン。
与えてしまったのは、またもカルロス・サンチェスでした。
かつてオウンゴールをしてしまって、射殺されたコロンビア人ディフェンダーがいます。
カルロス・サンチェスは大丈夫だと思いますが、彼が帰国せずともいろいろと用事がこなせるよう、コロンビアサッカー協会は便宜を図ってあげてほしいです。
1-0の時間が長く続いたことで、どんどんイングランドの流れになってきました。
ヴァーディ―が入ったことで、守備のプレス強度も増しました。
このまま勝ってしまいそうです。
と思っていたら、追いついてしまいました。
数少ないチャンスを決めましたね。
イングランドに対し、CKから高さを使って決めました。
~延長前半~
コロンビアは落ち着いてきました。
一時期は余計なファウルを繰り返して、イエローをたくさんもらっていました。
明らかに審判が、コントロールしきれていません。
かなり強めのファウルでも、取らないわりに、踏まれていないのに転ぶイングランドの選手たちのためには、笛を吹いていました。
偏っているといわれても、仕方ないジャッジぶりです。
一方、イングランドは、PK戦にものすごく弱い歴史がある、ということを忘れていないでしょうか。
外で回すばかりで、リスクをとりません。
このままでは、PK戦に突入です。
~延長後半~
この試合はじめて、オープンな展開になりました。
ヴァーディー、ローズ、リンガード、ダイアーのシュートは、入ってもおかしくなかったです。
躍動感のある、イングランドらしさ全開です。
コロンビアは、サパタを入れて3-4-3になりました。
守り切るつもりです。
~PK戦突入~
最初の二人ずつが強く正確なキックを決めてしまったために、甘いキックを放った、ヘンダーソン、バッカが跳ね返されることになってしまいました。
難度が上がってしまったということです。
コロンビアの敗因は、3つです。
1つ目は、前半は想定通りだったものの、後半は審判に振り回されたこと。
審判は、意図したわけではなかったのかもしれませんが、結果相当イングランド寄りの基準になってしまっていました。
そもそも、もう少し話を尽くしてくれても良かったと思います。
ろくにコミュニケーションをとってくれませんでした。
これはイングランドの選手も、諦めていましたね。
2つ目は、延長前半ではなく、延長後半にイングランドが仕掛けてきたこと。
延長後半でイングランドが決められるチャンスは、一つや二つではありませんでした。
とはいえ、結果的にはイングランドにとっては最高の勝ち方になりました。
3つ目は、PK戦でウリベが外したことです。
彼が決めていれば、コロンビアが勝っていたと思います。
彼が外したことで、バッカのシュートにも影響が出てしまいました。
長年突破できなかったベスト8に挑戦します。