プレミアリーグ第4節 マンチェスター・C vs ニューカッスル(9/2) 試合後感想
圧倒的な戦力で昨シーズンを上回る戦いを見せるかと思われたシティですが、早速引き分けてしまい、現在2勝1分けです。
ニューカッスルは前節押し込まれ続ける苦しい戦いを経験して、ここまで1分2敗と、もっと苦しんでいます。
両チームとも苦しんでいますが監督が名将なので、何とかなることを期待しています。
シティは毎試合のように最終ラインの組み合わせ、フォーメーションを変え、戦術バリエーションの多さを見せつけてきました。
しかし中盤はシルバを除いて低調で、前節はマレズもザネも絶不調といっていい出来でした。
とはいえ、シーズンは長いのでこんな状態の時もあります。
ペップは若手を重用する人なので、若手も含めて全員試したはずです。
それでも、中盤より前にまともなコンディションの選手がいなかったのでしょう。
バカンス明けとはいえ、怪我していない選手には一層の奮起が求められます。
大事なのはCLなど落とせない試合の時に、ピークをちゃんともってくることです。
スペインリーグと違い、下位チームとの対戦でも、不調だと勝利自体が難しいのが、プレミアリーグの辛いところです。
一方ニューカッスルは、前節以上に守備を固める展開になりそうです。
我慢しきった後にセットプレイから同点に追いついたように、地力はあります。
この試合はシティの調子が良ければ、シティの大量得点ショーに終わってしまいます。
報われるか分かりませんが、まずは守備に専念しましょう。
武藤は前節よりもさらに厳しい立場に置かれるでしょうが、誰よりも走って守備に奔走してほしいです。
スタメンが発表されました。
シティは4-1-3-2ですが、おそらく4-2-4です。
前節ニューカッスルがチェルシー相手にゴール前に引きこもったのを見て、完全にワンサイドゲームになるとみたのでしょう。
最大の持ち味である中盤の選手を削りました。
確実に信頼できる、フェルナンジーニョとシルバのみです。
控えにはギュンドアン、デルフ、ベルナルド・シウバ、フォデンも入っているので、リードしたら試合を殺しに行くことも可能です。
前線はアグエロを中心に置いて、マレズとスターリング、ジェズズの実質4トップです。
控えにFWはいないので、このメンバーで点を取る必要があります。
一方ニューカッスルは5-3-2です。
ラッセルズとケネディが戻ってきたことと、アジョセ・ぺレス(紙媒体ではアジョセと表記されることが多いです。TVではぺレスと紹介されることが多いので、このブログでは今後アジョセ・ぺレスで統一します)をスタメンから使ってきたことを除けば前節と同じメンバーです。
シェルビーはまだ怪我で出れません。
この機に、キ・ソンヨンはスタメンを奪いたいところです。
お互いが得意とするロングパスの精度ではなく、運動量で圧倒的な違いを見せつけられるといいアピールになると思います。
この試合、今度はどこまで無失点でいけるのか、勝負です。
しかし前半7分、スターリングの得点でシティが先制です。
ニューカッスルは前線からハイプレスを繰り出し、自陣ゴール前でも積極的に守備をしていたのですが、裏目に出ました。
ラッセルズのインターセプトしたボールが、結局スターリングに渡り、そのラッセルズが急いで戻った隙を突いてのミドルシュートでした。
いきなりプランが崩れましたが、これに気を落とさずに攻撃してほしいです。
しかしよくあることなのですが、この後はシティのミドルシュートの嵐が吹き荒れました。
ペナルティエリアの少し外から、アグエロ、ラポルト、シルバが連発です。
セットプレイでもないのに、ここにCBの名前が出てくることに、どれほどシティが押し込んでいるかが窺い知れると思います。
また4トップということもあって(渋滞しているので)、メンディは攻撃参加を自重しています。
前半25分、シルバが中盤からペナルティに侵入してきましたが、ほぼずっとマンマークしているディアメがついていくことになり、彼を倒してしまいました。
ギリギリペナルティの脇の外でしたが、アタッキングサードだったので危険でした。
結局この後のCKは、シティに高さが無いために、ニューカッスルは何事もなく処理できました。
前半29分、イェドリンの得点でニューカッスルが追い付きました。
アジョセ・ぺレスのロングフライパス、ロンドンのグラウンダーのクロスとつなぎ、後方から40m近く爆走して上がってきたイェドリンのスライディングシュートでした。
これは自陣の、キ・ソンヨンのボール奪取から始まっています。
ちなみにイェドリンについていたのはジェズズで、メンディは中央で余っていました。
淡白な守備とアリバイ守備なので失点するのも当然でしたが、キ・ソンヨンの体を張った意味のある守備と組織的な攻撃が称賛されるべきでしょう。
再現性がありそうなので、強豪相手にも超守備的なこの形から得点できそうです。
前半は1-1で折り返しました。
ニューカッスルは5バックということもあって二人のストッパーがためらいなく最終ラインから、前に出て潰しに行きます。
出足の良いインターセプトが失点シーンでは裏目に出ましたが、その後はひるむこともなく繰り返していました。
一方シティは、ワンツーを繰り返せばそれを釣り出して利用できるのに、あまりやりません。
スターリングもマレズも、スペースを活用しての1対1を繰り返すばかりです。
ポゼッションし続けることはできるので、攻撃面で工夫してくるのか、後半が見ものです。
後半6分、ウォーカーの得点でシティが勝ち越しに成功です。
W杯でパバールが見せたような、サイドネットに突き刺すミドルシュートでした。
後半8分、ケネディに代えてアツの投入です。
ケネディが、ベンチではなくロッカーに直行したのが気になります。
後半11分のジェズズのシュートはオフサイドで取り消されてしまいましたが、スローで確認すれば問題ないです。
3点目のはずでした。
ジェズズはラインコントロールに無頓着な印象でも持たれているのか、取り消されることが多いように感じます。
後半12分、ジェズズに代えてベルナルド・シウバの投入です。
彼が入ってから、明らかにバイタルエリアでのワンツーが増えました。
また危険なとられ方も減り、ニューカッスルのカウンターにも危なげなく対応できるようになってきました。
後半28分、ロンドンに代えて、ホセルの投入です。
ロングボールが無くなり、基準点として機能しなくなってきたので、前後左右に自由に動き回るホセルの活躍に期待です。
後半30分、マレズに代えてギュンドアンの投入です。
後半35分、クラークに代えてジョシュ・マーフィーの投入です。
これで武藤の出番は無くなりました。
私は確認できていないのですが、この試合の前にカップ戦があり、ニューカッスルは2部のノッティンガムと対戦しました。
この試合でスタメン出場を果たせたのですが、その時の出来が酷かったそうです。
結果も、2部相手にまさかの敗退に終わり、武藤自身序列をさらに下げてしまったようです。
次のチャンスが得られるその時まで、雌伏の時を過ごすことになりそうです。
幸いプレミアリーグにはボクシングデーなるものがあるので、過密日程の為チャンスはやってきます。
年末年始の頃に、その時がやってきます。
今度はモノにしてほしいです。
後半43分、シルバに代えてコンパニーの投入です。
セットプレイ対策も兼ねています。
本来はオタメンディがいて欲しいところですが、コンパニーも空中戦はかなり強い方です。
オタメンディがいないのでずっとハラハラしていましたが、これであっさり失点することもなくなりそうです。
これだけポゼッションしていながら、空中戦の攻守における勝率の低さは異常でした。
ラポルトも背は低くないですし、ロングフィードも欠かせない武器ではありますが、全体のバランスを考えると、オタメンディの空中戦の強さは欠かせません。
早く帰ってきて欲しいところです。
結果2-1でシティの勝利です。
押し込み続けましたが、先発陣には特に工夫も見られなかったので、残念です。
戦前の予想を裏切ることは何も起きませんでした。
その他ポジティブな点を挙げれば、フェルナンジーニョが昨シーズンの輝きを取り戻したことです。
ここ3試合はW杯の不振を引きずっていましたが、やっと元に戻りました。
一方ニューカッスルは、攻守にわたりよくやりました。
忘れて次に行きましょう。
キ・ソンヨンの活躍だけは、覚えていて欲しいですね。