プレミアリーグ第5節 ボーンマス vs レスター(9/15) 試合後感想
2勝1分1敗と健闘しているボーンマスと、2勝2敗とやや結果がついてこないレスターの対決になります。
昨シーンは12位に終わったボーンマスですが、今シーズンはもう少し上を狙えそうです。
前節のチェルシー戦は惜しくも敗北してしまいましたが、運動量は多く、インテンシティも高かったです。
前節初出場を果たしたディエゴ・リコのクロスが非常に早く正確だったのが、印象的でした。
またフレイザーの単独突破の威力は、終始チェルシー守備陣を脅かしていましたね。
ブルックスの出場が無かったのが、残念でした。
二人で崩す場面を、是非みたいです。
一方レスターは、ポゼッション志向のチームに生まれ変わりを果たそうとしている最中で、生みの苦しみを味わっています。
とはいえ、マレズの売却益を完璧に有効活用でき、完全に上昇気流に乗りました。
ここまで新戦力は、リカルド・ぺレイラは大活躍で、エヴァンス、マディソン、ゲザルもそこそこ活躍してくれています。
あとはまだ出番がありませんが、ソユンジュとベンコビッチのDFコンビの活躍が期待されます。
岡崎もW杯の疲れからか、あまりコンディションも良さそうではなく、出場機会も少ないです。
これからの巻き返しに期待です。
スタメンが出てくる前に選手が集まるトンネルで、スティーブ・クックが赤ちゃんを抱いていましたね。
小学生くらいのユースの選手が、プロ選手と歩いて入場してくることはよくあるのですが、自分の赤ん坊を抱いて選手が出てくることも良くあります。
おそらくクックの子供なのでしょうが、天使のようでキュン死にしそうでした。
スポーツ中継では珍しいことです。
こういう時は、抱いている選手の顔を見ましょう。
30年もたてば、いかついひげ面のおっさんになるのです。
平静を取り戻し、試合に集中できます。
スタメンが発表されました。
また溌剌としたプレーがみたいので、とても楽しみです。
ボランチは、レルマとゴズリングのコンビでした。
レスターは、やっとヴァーディ―が帰ってきましたね。
ゲザル、マディソン、グレイとの連携は構築できたのか、この一週間、どれだけの準備ができたのか、確かめられそうです。
岡崎はベンチにも入りませんでした。
今後何が起こるかわからないので、腐らずに頑張ってほしいです。
前半3分には、カウンターの応酬がありました。
ボーンマスは左サイドから、リコとフレイザーのコンビで、レスターは右サイドからゲザルとヴァーディ―で、数本のパスで完結するシンプルなカウンターでした。
前半7分には、ゲザルのスルーパスに反応したヴァーディ―が、GKと1対1になりました。
ヴァーディ―がエリア内で派手に吹き飛び、PKかと思われましたが、ベゴビッチがボールに先に触れたということで、お咎めなしでした。
前半8分には、リコの不用意な横パスをメンディにさらわれ、決定機になるところでした。
その後はレスターもうまく攻撃をつなげることが出来ず、フィニッシュまでには至りませんでしたが、ほぼボーンマス陣内でボールが動いています。
前半11分には、ウィルソンに足をかけてしまったということで、マグワイアにイエローカードが出ました。
このあたりから、潮目が変わってきます。
前半13分、リカルド・ぺレイラの判断ミスからボーンマスにFKが与えられ、そこからのリスタートが圧巻でした。
フレイザーがぺレイラの背後を獲り、一瞬でペナルティエリアをえぐりました。
ぺレイラも全く追いつけないほどのスピードでした。
結局フレイザーはエリア内で転び、ぺレイラが手をかけたようにも見えたのですが、PKにはなりませんでした。
鮮やかなカウンターでした。
GKから3本のパスです。
ディフェンスから受けたキングが、一度はボールを高く上げてしまいますが、メンディの股下を抜けるスルーパスをフレイザーに送ります。
ゴール前で3対2になったフレイザーにはモーガンがついていたのですが、一瞬のカットインでかわすと、カバーに来たマグワイアもシュマイケルも触れないところへ巻くようにインフロントのシュートを決めました。
カウンターに抜けだすフレイザーのスピードが凄まじく、ロッベンやリベリーを思わせます。
前半22分にも、ブルックスからウィルソンへのスルーパスです。
これは届きませんでしたが、追加点が取れそうな気配が漂います。
速いリスタートからで、レスター守備陣は対応できませんでした。
ここまで、レスターも悪くは無いのですが、ボーンマスのインテンシティが非常に高いです。
高すぎるくらいです。
一人多いのかと錯覚するくらい運動量が多く、スピードもあります。
フレイザーのトップスピードだけではなく、ディフェンス陣の反応速度もレスター陣より早いです。
またボランチが飛び出したり、SBがオーバーラップをサボることもないので、それに相手守備陣の意識がつられてしまっています。
ボーンマスが攻撃時に、数的不利になることがほとんど無いのです。
この状態が、30分近く続いていることが驚きです。
前半28分、マディソンの顔を手ではたいてしまい、レルマにイエローです。
前半32分、ようやくレスターに攻撃のターンが回ってきました。
マディソンとヴァーディ―による、ロングカウンターです。
マディソンからヴァーディ―にスルーパスが渡り、ようやく決定機らしい決定機がエースに訪れました。
跳ねっかえりがマディソンの足元に落ち、彼もシュートを放ちましたが、共にベゴビッチにスーパーセーブされました。
こちらはクロスバーを叩いたので、より惜しかったです。
この二人はコンビネーションがあってきましたね。
岡崎にとっては、より厳しい状況になってきました。
前半36分、一瞬の隙を突いて、フレイザーが得点、ボーンマスが追加点です。
ロングパスをウィルソンが一人スルーをして、タイミングを外すと、ウィルソンがボールに追いついてスルーパス、これをラインブレイクしたフレイザーがマグワイアと競り合いながらもトップスピードで振り切り、ファーサイドに流し込んでゴールを奪いました。
またもロングカウンターからの得点でした。
前半39分、ボーンマスがPKを獲得です。
ンディディとキングが競り合ったところでボールが高く跳ねかえり、エリア内に守備に戻ったぺレイラが誤って左腕で触ってしまいました。
前半40分、これをキングが決め、ボーンマスがさらに追加点、3-0とします。
前半46分、キングの裾を引っ張りながらポストプレイを妨害したとして、モーガンにイエローが出ました。
前半を終えてみて、レスターはこれまで得意としてきた形での失点に、動揺を隠せないと思います。
2失点はロングカウンター、1失点は事故です。
とはいえ、フレイザーはさらなる急成長を見せ、リーグを支配できる存在の一人としてみなさなければならなくなりました。
これから彼一人にやられるチームが、ごまんとでてくることでしょう。
そのことに気が付き、平静を取り戻す必要があります。
チームとして、レスターが後半どうやって立て直してくるのか、楽しみです。
後半2分、早速ボーンマスにチャンスです。
キングの左サイドでのドリブル突破を何とか止めたぺレイラが、ゴール前に横パス、これをウィルソンが拾ってしまい、ミドルシュートに繋がりました。
マグワイアがブロックして枠の外に弾きましたが、後半開始直後から危険なプレーです。
これによって得た左のCKのプレーも、ショートコーナーのプレイでフレイザーがワンツーから右奥にファーでクロスを放りましたが、ギリギリゴール枠内に飛んでいました。
シュマイケルがなんとか弾き出しましたが、ピンチが続きます。
この後は、レスターの散発的で個人によるエゴイスティックなプレーが続きました。
組織プレーを取り戻すために、後半14分、グレイとゲザルに代えて、イヘアナチョとオルブライトンの投入です。
そうして後半17分、チャンスが生まれます。
ぺレイラのアーリークロスから、モーガンのヘディングシュートです。
これはベゴビッチのスーパーセーブに遭いましたが、ボールコントロールにおいてはレスターに一日の長があるようです。
後半22分、マグワイアのフリーランによる攻撃参加がありました。
後半23分、ブルックスに代えて、フランシスの投入です。
後半24分、モーガンに二枚目のイエローカードが出て、退場になりました。
先ほどのマグワイアの攻撃参加に触発されたのか、モーガンも持ち上がってしまい、キングを吹き飛ばし、ゴズリングをも吹き飛ばしたところまでは良かったのですが、直後にバランスを崩して、スミスの足を踏みつけようとする動きになってしまったので、イエローは避けられませんでした。
スミスはラッシュフォードに続いて、二人目ですね。
とはいえ、3点ビハインドかつ一人少ないのは、キツイです。
後半25分、ウィルソンが戻りながらの守備の中で、マディソンの足を引っかけてしまい、イエローです。
依然として、レスターがボールをコントロールして、ボーンマスがカウンターを狙う形に変更はありません。
後半31分、ロングカウンターの形になり、2対1になりました。
キングはぺレイラと競り合ったのですが、フリーでいるフレイザーには出さず、自ら撃って外してしまいました。
難しい方を選択して、枠内にも飛ばずに外してしまったので、後でフレイザーに謝らなければなりませんね。
後半32分、レルマに代えて、ルイス・クックです。
後半33分、カウンターでフランシスを抜き去ったヴァーディ―に後ろから足をかけてしまい、ゴズリングにイエローカードです。
後半35分、スミスが得点して、ボーンマスがさらに加点、4-0になりました。
フレイザーが右サイドを深くえぐって、マイナスのクロス、これを受けたウィルソンがダイレクトでバックパス、エリア内に二歩入ったスミスが圧巻のミドルシュートです。
綺麗なシュート練習を見ているようでした。
後半38分、ヴァーディ―に代えてエヴァンス、キングに代えてムセの投入です。
レスターは試合を投げてしまったのか、最終確認が必要です。
上位にとどまり続けるなら、可能性が無くなっても、諦めることは許されません。
かつてユナイテッドが、優勝が不可能な状況になっても、格下に負けることは頑として受け入れようとはしませんでした。
プライドの問題なのです。
後半41分、ぺレイラが仕掛けてエリア内で倒され、レスターはPK獲得です。
これを後半42分、マディソンが決め、1点を返します。
後半43分、オルブライトンの得点で、さらに加点、4-2とします。
右サイドを駆けあがったイヘアナチョが左足に持ち替えてのクロスを、オルブライトンが全力で駆け上がりながら、ヘディングで押し込みました。
走りながら頭で合わせるのは、難しかったと思います。
この後もレスターの猛攻は続きましたが、決定機にはなりませんでした。
結局、4-2でボーンマスの勝利です。
最適な攻撃バランスを見つけましたね。
無駄のないカウンターと補完性の高い役割分担で、ソリッドなチームを作り上げてきました。
若手のブルックスが戦術に縛られて窮屈そうにしていたのが残念ですが、彼も守備に参加して、フレイザーが一人でブイブイいわせるのが、一番良さそうです。
2点は取られましたが、潜在能力をいかんなく発揮している感がして、良かったです。
一方、レスターはまた負けてしまいましたね。
しかしこれでポゼッションスタイルを諦めてほしくないです。
敗北を簡単には受け入れない、強者のメンタルも覗かせました。
連携がかみ合えば、もっと強くなると思います。
岡崎も乗り遅れずに、ついていってほしいと思います。