プレミアリーグ第6節 マンチェスター・U vs ウォルバー・ハンプトン(9/22) 試合後感想
前節は絶不調のワトフォードに勝ち、CLでもヤングボーイズに快勝して悠々とホームでで迎えるユナイテッドと、2連勝と波に乗るウォルバーハンプトンの一戦になります。
ユナイテッドは3勝2敗と白星が先行していますが、内容は薄く、モウリーニョ解任説もいまだ燻っています。
CLは3-0でしたが、とる必要の無いハンドだったりと、アウェーにもかかわらず判定に助けられていましたね。
久しぶりにに先発したフレッジも、空回りするシーンが目につきました。
こういう時にマクトミネイなど、若手にもっとチャンスを与えてほしかったです。
ディオゴ・ダロを使えたのが、数少ない評価できる点だと思います。
この澱んだ停滞感が全て監督のせいになりつつありますが、選手の成長が感じられないのも、果たしてそうなのでしょうか。
現地ではジダンの就任が目前だと伝えられているそうですが、監督交代だけでは変わらないと思います。
一方ウルブズは、2勝2分1敗と順位は中位ですが、両ウイングの打開力はビッグクラブ並みです。
ヒメネスとボナティーニに決定力が無いため、得点量産とはならないのがつらいところですが、内容では肉薄できると思います。
特に中盤の支配権に注目です。
実はこのカード、すごく良い勝負になる気がしています。
スタメンの発表です。
ショーとフレッジが入りました。
マタとヤング、ぺレイラは控えからになります。
ウルブスは6戦連続、同じスタメンです。
色々ありましたが、信頼は揺るがないようです。
最初のシュートは、前半6分、ウルブズに訪れました。
エリア内で、ヒメネスがドハーティのクロスをポストプレイ、反転してシュートに持ち込みました。
いつも通り、デ・ヘアがスーパーセーブでこれに応えます。
前半13分には、CKからベネットのヘディングシュートがありました。
ゾーンではありましたが、ポグバが付いていながら、フリーで撃たれてしまいました。
前半15分、再びCKを得て、ウルブズにチャンスです。
ボリーのヘディングシュートは、ゴールまで3mくらいの強いシュートでしたが、デ・ヘアのスーパーセーブの前に沈黙します。
ボリーに対してはスモーリングが付いていたのですが、スイッチする形になったので、ポグバが付かなければなりませんでした。
しかしポグバはPKやハンドを恐れて、シュートされた瞬間にかわしてしまっています。
身体全体で、可能な限り寄せにいくべきだと思います。
身体には恵まれているのに、プレーが軟弱というか、淡白です。
前半17分、フレッジの右足のシュートで、ユナイテッドが先制です。
ポグバのキラーパスが、オシャレでしたね。
あれで、ウルブズ守備陣は完全に裏をかかれました。
左利きのフレッジの逆足でのシュートも振りが早く、GKの視界の外から撃てたこともあったので、スーパーゴールになりました。
ここまで続いた、ウルブズの流れを完全に断ち切れました。
この後はユナイテッドが最終ラインで回し始めたので、ウルブズも無理に追わず、しばらく時間が流れました。
自分たちの流れだったのに失点したとき、気持ちの整理がつかない場合があります。
その時はこのように時間を掛けて、立ち直ることが大事です。
ただ、一流はこの時間が短いです。
ウルブズは、お互いの声掛け・確認が終わるのに、10分かかりましたね。
前半まだ25分強あるので、このあとは攻め倒して欲しいです。
しかし前半33分にも、サンチェスとルカクのワンツーで、エリア内での崩しがありました。
前半35分には、ジョッタとホニーによる左サイドの崩しがありましたが、フレッジの驚異的な寄せの速さで防がれてしまいました。
前半39分、ドハーティとモウチーニョのワンツーから、ドハーティがフリーになれましたが、オフサイドでした。
前半40分にはFKを得られ、当然モウチーニョが蹴りましたが、デ・ヘアの元にいってしまいました。
あまりうまくいきませんが、ウルブズが攻める流れにはなってきました。
前半46分、前半最後のセットプレイで、ポグバではなくフレッジのFKがありました。
これはルイ・パトリシオのビッグセーブに遭いましたが、軌道が見えていれば防げるのですね。
お互いにGKのビッグセーブが最も目立つ、ゲームになっています。
前半は、ユナイテッドがボールを持った時には最終ラインで回すのが目に付き、中盤の戦いは生じませんでした。
これ以上はセットプレイでしか、点が入らないかもしれません。
後半は、ユナイテッドのボールキープから始まりました。
後半3分、ヒメネスのクロスに、ジョッタがエリア内で受けようとしたところでバレンシアが交錯しながらブロックしました。
すこしでもおくれようものなら、PKになるであろう危険な状況を、一人で捌き切りました。
素晴らしいディフェンスでした。
ディフェンス能力だけでいえば、プレミアリーグの右SBでは、アスピリクエタとの2強との評価が妥当ではないでしょうか。
後半6分、サンチェスが粘って、シュートを放ちましたが、三人に囲まれ形にはなりませんでした。
後半7分、モウチーニョのミドルシュートでウルブズが得点、同点に追いつきました。
コスタがなんとか上げたマイナスのクロスをヒメネスが収め、後ろに下げたボールをモウチーニョがダイレクトで放ちました。
スモーリングもよくプレッシャーにいきましたが、モウチーニョの左足のそれを褒めるべきでしょう。
彼にとって、記念すべきプレミアリーグ初ゴールになります。
技術レベルの高い得点だったので、彼も誇らしいと思います。
後半11分、ジョッタのエリア内へのアタックがありましたが、ファウルはありませんでした。
スモーリングの手が出ている気がしたので、危なかったと思います。
後半13分、フレッジによる、コスタへの左後方からのスライディングがありました。
危険な行為である気がしましたが、イエローカードは出ませんでした。
さんはここまで、結構流します。
後半15分、ポグバのドリブルの進路に体を入れただけで、ネべスにイエローです。
危ないプレーでは全くなかったのですが、そういうことは基準にしていないようですね。
後半16分、フレッジ、サンチェスに代えてマルシャルとマタの投入です。
二人共、結果を出したくてうずうずしているはずです。
しかし後半19分、モウチーニョからエリア内へ侵入したホニーへのキラーパスが通ります。
これはスモーリングに防がれましたが、おそらくこれがHTに用意してきた形でしょう。
エリア内でパスを通せるので、勝ち越せる可能性はあります。
後半21分、ゴール正面ではありますが、30m以上遠くからリンガードのシュートがゴール上方ギリギリ枠内に飛びました。
またしてもパトリシオのビッグセーブに遭いましたが、少しでもGKが前に出ていたら手が届かなかったシュートでした。
後半22分、ポグバがバイタルエリアからなんとなく上げたクロスから、ルカクのヘディングシュートです。
これは枠を捕らえませんでしたが、ルカクもフリーで、決まってもおかしくない状況でした。
ポグバがバイタルエリアでなぜフリーでクロスを上げられるかというと、彼にはドリブルがあるからです。
故に飛び込めないのですが、それだけならアザールも同じです。
ポグバは屈強な鋼の肉体も装備しているので、寄せにいってもボールが取れないのです。
さらにキープ力まであります。
よって、ディフェンスはサボっているのではなく、目の前でただ見送ることしかできないという状態になっています。
ポグバ戦では、多くのディフェンスがこのような状態になっているのを加味しないと理解できません。
ポグバ自体、ミスも多いのですが、やはりスーパーな存在だということがわかると思います。
後半24分、ネべスのロングシュートを、デ・ヘアが相も変わらずのスーパーセーブです。
この人はミスしないのかもしれませんね。
W杯の不調は、すっかり過去の話のようです。
後半26分、ショーのクロスから、フェライニのたたきつけるヘディングシュートでした。
こちらも、パトリシオがスーパーセーブです。
GKの二人は、目立ちすぎです。
後半29分、コスタに代えてトラオーレ、リンガードに代えてぺレイラの投入です。
後半34分、モウチーニョに代えて、サイスの投入です。
後半41分、ジョッタに代えて、ギブス・ホワイトの投入です。
後半42分、CKでぺレイラのキックが正確で、枠内にはギリギリ行きませんでしたが、直接ゴールに入ってしまいそうでした。
結果1-1の引き分けです。
両チームとも、GKが大活躍したこと以外にも、面白いシーンは多々ありました。
ユナイテッドは中盤の四人が良かったです。
ポグバ、フェライニは持ち味をいかんなく発揮しましたし、フレッジも縦横無尽に活躍していました。
ぺレイラも短い時間の中で、技術の高さを感じさせるプレーはありました。
マティッチがいないことでどうなることかと思いましたが、普段頼りすぎなのでしょう。
彼がいても、今あげたメンバーがこの試合と同じ以上の活躍をすれば、もっと安心してみられるのではないでしょうか。
マタも、ボールを引き出すプレーに関しては、相変わらず超一流です。
もちろんユナイテッドでも、ナンバーワンです。
もっとスタメンで使われていい選手だと思います。
ウルブズは、モウチーニョが冴え渡っていましたね。
チーム戦術は結果に繋がりませんでしたが、個の力で引き分けには持ち込めました。
連係プレイも随所に良いプレイがあり、内容も悪くありませんでした。
結果は言うまでもなく、ビッグ6相手にアウェー戦で引き分けなので、大満足です。