プレミアリーグ第10節 トットナム vs マンチェスター・C(10/30) 試合後感想
今節リーグ最大のビッグゲームですね。
プレミアは、毎節の様にビッグゲームがあるのが魅力です。
首位シティと、5位トッテナムの一戦です。
トッテナムは、リーグ戦は4連勝ですが、CLではアウェイとはいえPSVに引き分け、勢いがあるとは言えない状態です。
しかしホームなので(ホームスタジアムとは言えませんが)、またファンはリーグ優勝を信じていると思うので、この試合だけはなんとしても勝ちたいところです。
シティはリヴァプール戦では引き分けてしまったものの、バーンリー戦並びにCLのシャフタール戦では圧巻のゴールショーを見せ、勢いに乗っています。
ところで、今日のピッチコンディションは、プレミアリーグはじまって以来最悪に近いのではないでしょうか。
持ち味を出せるかは疑わしいところですが、戦うしかありません。
スタメンが発表されました。
お互いにほぼベストメンバーですが、エリクセンとデ・ブルイネがいませんね。
前半6分、いきなりマレズのシュートが決まり、シティが先制しました。
スターリングのドリブルが鋭かったのですが、エデルソンのロングパスは、カーソン・ウェンツのタッチダウンパスのようでしたね。
マレズはゴール前で、スターリングのマイナスのクロスに軽く合わせるだけでした。
この後は、しばらくトットナムペースでした。
ボランチのダイア―がダビンソン・サンチェスの右に降りてきて、3CBを形成し、ゲームメイクを容易にすると同時に、マッチアップをずらす狙いがあり、成功していましたためです。
最大のメリットとして、ラメラが自由にやれていましたね。
また、2日前にジャガーズとイーグルスのゲームがあったせいか、とにかくピッチコンディションが最悪な状態で、ボールが跳ねまわっています。
フィジカル勝負なら、当然ではありますが、スパーズに軍配が上がります。
ただ、スパーズとしては、フェルナンジーニョにイエローが出るのが、勝利の前提条件です。
激しくつっかけなければなりません。
ボールはシティが支配していましたが、試合自体はややトッテナム寄りといっていいものでした。
前半が終わって、両チームとも激しいブーイングにさらされていましたが、とてもフットボールが出来るピッチコンディションではないようです。
トッテナムの選手たちにとっても、厳しいようですね。
得点シーンは見事でしたが、それ以外では怪我しないように恐る恐るプレーしているのが伝わってきました。
何とも形容しがたい、不思議なゲームになっています。
後半会直後、ロリスがまたとんでもないミスをやらかしました。
ピッチコンディションとは全く関係ないミスです。
ゴールキックが、比較的そばにいるアグエロに当たり、とられました。
ペナルティーアークでの、ダイア―のスライディングに起因した、イエローカードと引き換えに事なきを得ましたが、こんなサプライズは要りません。
GKには当然のことながら集中力はいるのですが、記憶力も非常に重要です。
それには、過不足ない正常な内省が必要になります。
そのためにまず、精確な自己分析が前提になります。
それがないと、経験が積み重なっていかないのです。
未熟であることよりも、同じミスを繰り返すほうが、罪が深いのです。
ロリスはW杯優勝選手なので、当然リスペクトされるべきですが、ここ最近のプレーぶりからは、大成しないのかな、という不安も感じさせました。
しかしそれとこの試合の勝敗は、直結しません。
後半15分、とうとうフェルナンジーニョにイエローが出ました。
後半はずっとシティのポゼッションでしたが、トッテナムにもチャンスが出てきました。
後半21分、ダイア―に代えて、ウィンクスの投入です。
後半25分、アグエロに代えて、デ・ブルイネの投入です。
シルバがトップに入るようですね。
スターリングがすっかり空回っているので、みていられないのですが、貴重な経験をさせたいというペップの親心でしょうか、下げません。
後半30分、デンべレを下げて、アリの投入です。
ラメラが絶好の機会を外しましたね。
彼は自分で持ち込んだ時しか、決められないのでしょうか。
後半36分、ルーカスを下げて、エリクセンの投入です。
後半43分、シルバに代えて、コンパニーの投入です。
後半45分、マレズに代えて、ジェズズの投入です。
結果1-0で、シティの勝利です。
劣悪なピッチコンディションに苦しんだのは、トッテナムの選手の方でしたね。
最後のウォーカーのプレイを除けば、スコア以上に安定感のある、落ち着いたゲームでした。
シッソコは随分苦しんだようですが、ロンドンに来てからようやく、説得力のあるプレイが出来たのではないでしょうか。
強力なフィジカルを活かした、タックルによるボール奪取能力や戻りながらのクリアなど、いかんなく持ち味を出せましたね。
ウィンクスの成長もあり、中盤は競争が激しくなってきました。
また、得点のアシストもありませんが、この試合のMVPは、ダビド・シルバです。
偽CFをも高い次元でこなすなど、今更ですが、やはり完璧なフットボーラーです。
シティは優れた選手しかいませんが、その中でも、群を抜いています。
確実にフットボール史上に残る選手でしょう。