プレミアリーグ第11節 ハダースフィールド vs フルハム(11/6) 試合後感想
両チームとも最下位争いをしているだけあって、負けが込んでいます。
ハダースフィールドは、それでも失点は少ない方です。
シティ戦では6失点しましたが、リヴァプールには0-1で負けるなど、粘り強く戦えています。
内容も悪くありません。
複数得点できないのが悩みですが、とにかく粘り、1点取って勝つ、という勝ち方しか現状ないので、それに賭けましょう。
一方フルハムは、攻撃陣は補強の甲斐あって、豪華です。
複数得点できるゲームもあります。
バーンリーに4-2で勝つなど、派手な勝ち方もできます。
問題は守備で、ボーンマスとエヴァートン、シティに0-3、アーセナル戦に至っては1-5で敗れるなど、失点が止まりません。
組織守備を構築しながら、攻撃力で押し切りたいですね。
スタメンが発表されました。
ハダースフィールドは、5バックに戻してきました。
WBにハデルジョナイとレーベを配した、今シーズン初期のスタメンです。
前線でプリチャードとコンビを組むのは、ムニエです。
ヴァン・ラパラが控えに戻ってきました。
ムベンザ、デ・ポワトルと共に、出場機会をうかがいます。
フルハムも、中盤は初期のスタメンに戻りましたね。
ザンボ・アンギサとケアニーが、セリと組みます。
前線にはビエットが入り、カマラはベンチからも外れてしまいました。
最終ラインは右から、フォスメンサー、オドイ、ル・マルシャン、セセニョンです。
GKのリコと共に、メンバーを固定して連携を深めてもらいたいですね。
試合が始まると、ハダースフィールドの選手の、特に前線のプレスが激しいですね。
ムニエがル・マルシャンを狙い撃ちにするなど、個々人の役割がはっきりしています。
お互いに受けきって耐えられるほど、守備力は高くありません。
ハダースフィールドの攻撃陣がフルハムの守備陣と戦う時間が増えるのは、守備をする時間を減らすという意味でも、有効です。
最後までもつか分かりませんが、前線からプレスをかけるのは、理にかなっています。
前半15分、ビリングのミドルシュートがクロスバーに当たりました。
両チーム初めてのシュートは、枠に飛びました。
そもそもミトロビッチにホッグがスライディングタックルして奪ったボールを、ビリングにに繋げました。
後ろからのタックルだったのですが、ボールに行っていたので、ファウルにならずに済みましたが、きわどいプレイです。
ハダースフィールドの方が、球際に厳しくいっています。
フルハムの方が平均的に技術は上だと思うので、プレスをかわして空回りさせれば、チャンスが生まれます。
前半27分、プリチャードのミドルシュートはリコに防がれましたが、枠に飛んでいました。
それによって得たCKで、前半28分、シンドラーのヘディングシュートで、ハダースフィールドが先制です。
フルハムは、ハダースフィールドの両WBに好きにやられすぎです。
簡単にアタッキングサードまでボールを運ばれ、クロスを上げられてしまっています。
前半33分、レーベにスライディングタックルをしてしまい、フォスメンサーにイエローです。
敵陣でもあり、不要でしたね。
フォスメンサーはレーベを一度は抜き去ったのですが、クロスをビリングに跳ね返され、奪い返したところでした。
フルハムはポゼッションはできるのですが、人数をかけた激しい守備に苦しんでいます。
攻撃でも、ミトロビッチには、ザンカことマティアス・ヨルゲンセンと、シンドラー、ムーイが早めに囲い込み、ポストプレイを封じています。
セセニョンが上がることはできないので、ビエットやシュールレが幅をとらないと、密集した中で連動した守備をされてしまいます。
前半は、ハダースフィールドの1-0、思惑通りに進められました。
攻撃では、WBが幅をとってCKの獲得に成功していました。
守備ではミトロビッチのポストプレイを封じて、起点を作らせないことに成功していました。
またハイプレスは前半開始直後から仕掛け、得点後に終息、40分過ぎには再開、とメリハリがありました。
フルハムは、ここまで何もうまくいきませんでしたが、前半に喰らったハイプレスも後半はそこまで繰り出せるものではないと思うので、まずはパス回しで対抗できると思います。
あとは、攻撃で幅をとること、セセニョンの攻撃参加の隙を見つけることが課題になると思います。
完封されるほど力の差はない、というかフルハムの方がタレント力では上回ると思うので、チャンスは来ると思います。
HT終了後、ビエットとフォスメンサーに代えて、マクドナルドとクリスティの投入です。
4-2(DH)-2(OH)-2にしたようです。
マクドナルドとザンボ・アンギサがDHに、ケアニーとセリはOHに入りました。
中盤は全員ボランチが出来るために、中央に集まって厚みを作ったり、循環しながら攻撃参加したりなど、自在にやれます。
後半1分、早速フルハムがCKを獲得しました。
これは跳ね返されましたが、セセニョンが攻撃参加できるなど、噛み合わせが良くなったために、見違えてよくなりました。
後半9分にもCKを獲得、ミトロビッチに合わせられるなど、流れが来はじめています。
後半10分、ムニエに代えて、デ・ポワトルの投入です。
中盤は分が悪いことが分かってきたので、ロングボールに切り替える為です。
後半20分、マクドナルドに代えて、ヨハンセンの投入です。
マクドナルドの容態は、よくわかりませんでした。
突然ピッチに座り込んでしまったのですが、歩いてベンチには帰れるようなので、大きな怪我ではないと思います。
しかし途中交代で投入した選手を出さなければいけないのは、安定したプレイをしていたことも含めて、痛いですね。
後半21分、セセニョンの裏を取ったハデルジョナイがクロスを上げ、CKを獲得です。
これは壁を抜け、2列目から飛び出したプリチャードのシュートに繋がりました。
ヨハンセンの寄せで、枠に飛ぶものにはなりませんでしたが、ハダースフィールドも耐えるだけではなくなってきました。
後半28分、ミトロビッチのポストプレイを受けた、シュールレの見事なミドルシュートがありましたが、ゴールは取り消されました。
ミトロビッチがオフサイドでした。
後半31分、この後シュールレがラインブレイクしたのですが、オフサイドになり、その判定に抗議したことで、ミトロビッチにイエローがでました。
後半33分、セリのFKがありましたが、枠には飛びませんでした。
後半36分、プリチャードに代えて、ムベンザの投入です。
後半44分、コンゴロに代えて、バクナの投入です。
後半46分、カウンターから、ムベンザが単独でフィニッシュまで持ち込みました。
可能性のあるものにはなりませんでしたが、前線からチェックにいくなど、短い時間ながら体力を燃やし尽くそうとしています。
結果1-0で、ハダースフィールドが勝利です。
ゴールは、フォスメンサーのオウンゴールに訂正されました。
遂に初勝利です。
戦術的にも良く練られていて、見ごたえがあり、勝利に値するものでした。
気になったのは、ハイプレスが前半しか見られなかったことです。
今節のリヴァプールやアーセナルのように、90分できるようになれとは言いませんが、20分程度では、短すぎます。
この試合は逃げ切ることが出来ましたが、今後はとても無理です。
フルハム以上に攻撃力のあるチームとの対戦で、もし先制できた時に逃げ切るには、ハイプレスを60分は出せるようにならないと、厳しいと思います。
残り30分は、メリハリやらでごまかせます。
単純ですが、体力をつけましょう。
一方フルハムは、痛い敗戦です。
良い戦いはしているのですが、結果には繋がりませんでした。
チーム構築も間違っていないと思うので、ユナイテッドと同じように、冬に最終ラインに補強をするのは、必須だと思います。