プレミアリーグ第12節 ハダースフィールド vs ウェストハム(11/11) 試合後感想
18位のハダースフィールドと、13位のウェストハムの一戦です。
ハダースフィールドはここまで苦しい戦いが続きましたが、前節は遂にリーグ戦初勝利と、沸き立っています。
ホームですし、今節の相手もビッグ6ではありません。
やってやれないはずはないだろう、と思っているはずです。
出来ることなら、今度こそストライカーのゴールで勝利したいですね。
一方ウェストハムは、調子に波がありますね。
アウェイではあるものの、ブライトンに0-1、レスターに1-1になるなど、上位を目指すうえで負けてはいけない相手に不覚を取っています。
今節も、アウェイではあるものの、負けてはいけない相手です。
共に、結果が求められる戦いです。
スタメンが発表されました。
ハダースフィールドは、もはや5バックでいいと思います。
シーズンの初期からずっと、私だけでなく、多くの人がなぜ4バックにしないんだと言ってきました。
しかしシーズン最初の頃はずっと5バックでしたが、途中何試合かは4バックに代えて、散々な結果になってしまいましたね。
ワグナーさんの見立ては、間違ってなかったのでしょう。
可能性は完全に排除するべきではありませんが、しばらくは結果を出せる形で行くべきです。
スタメンも、前節と全く同じでした。
ウェストハムも、前節と全く同じスタメンです。
こちらは特に、いうことがありませんね。
前半1分、ムニエのヘディングシュートではじまりました。
CKからでしたが、バルビュエナのディフェンスと、ファビアンスキのブロックをもってしても、クロスバーにあてるのが精一杯でした。
ハダースフィールドは、幸先のいいスタートを切れました。
前半3分、今度はウェストハムのカウンターです。
コンゴロの裏を取ったアルナウトビッチが、単独でロングカウンターに成功し、ミドルシュートを放ちましたが、レスルの好セーブに遭いました。
アルナウトビッチに、素晴らしいスルーパスを出したのは、ディアンガナでした。
前半5分、プリチャードのミドルシュートで得点、ハダースフィールドが先制です。
ライスの股を抜くシュートだったこと、ゴール左隅の厳しいコースだったこともありますが、ファビアンスキは予想するべきでした。
無茶ぶりではありますが、見えなかった、反応できなかったというのは、言い訳にはならないのです。
プレミアのGKは、ことごとく神がかったセーブを繰り出すので、無茶苦茶ではありますが、ボールは見えなくてもセーブしなくてはならないのです。
全ては予測です。
前半14分、ビリングのアタッキングサードでの左からのクロスがそのまま、またもクロスバーを叩きました。
ここまでハダースフィールドが押せているのは、ウェストハムが悪いのではなく、ハダースフィールドがエネルギッシュな為です。
寄せも早く、俊敏で、選手間のポジショニングも試合を重ねるたび良くなっていますね。
前半16分、スノッドグラスに、イエローです。
カウンターの起点になりそうだったムニエに、横からスライディングタックルです。
しかし傷めたのは、むしろスノッドグラスの方でしたね。
前半26分、ムニエが、フリーでシュートを撃てました。
ディオプの裏をとれたためですが、ファビアンスキに止められました。
ここまで、ハダースフィールドのハイプレスがよく効いています。
ここも、ディオプの縦パスをプリチャードにカットされたことから、始まったものでした。
両WBに幅をとってもらいながら、3トップでウェストハムの4バックにプレッシャーをかける方法が、ここまでかなり効果を見せています。
フェリペ・アンデルソンが、マッチアップするハデルジョナイの寄せ方を理解して、攻略し始めているのが、ウェストハムの光明です。
前半35分、上がってくるクレスウェルに深めにスライディングタックルを見舞い、ザンカにイエローです。
前半39分、レーベがカウンターの起点となったのですが、バルビュエナに倒され、負傷しました。
多少足が掛かった程度にしか見えませんでしたが、起き上がれないようですね。
前半44分、そのレーベに代えて、ドゥルムの投入です。
前半は、ハダースフィールドの3トップと両WBがプレッシャーをかけ続け、ウェストハムを自陣に押し込み、終始優勢に進めていましたが、3バックの脇のスペースをフェリペ・アンデルソンに付かれ、カウンターも受けていました。
後半右サイドからの攻めも生まれれば、ウェストハムの攻撃の時間も増えると思います。
HT終了後、ディアンガナに代えて、チチャリートの投入です。
チチャリートはセンターが得意なので、アントニオの登場を期待していたのですが、4-4-2にするのかもしれませんね。
あるいは、フェリペ・アンデルソンを右WG、アルナウトビッチを左WGにスライドするのかもしれません。
後半も、ハダースフィールドペースが続きます。
しかし早速後半2分、チチャリートが決定機を迎えます。
ゴール前でGKともつれあいながら、ヘディングで押し込もうとしたのですが、ループシュートは、ネットの上にのってしまいました。
チチャリートにパスしたのはオビアングではなく、彼を避けようとしたムーイでしたね。
ウェストハムは、素直な4-4-2でした。
後半9分、ムニエのポストプレイから、プリチャードが最終ラインを抜け出して、単独でシュートに結びつけましたね。
これは枠の外でしたが、GKのロングキックを、ムニエがジャンプしながら最終ラインにフリックしたので、2本のパスでフィニッシュまでもっていくことに成功していました。
ムニエのポストプレイが中盤に戻りながらだったとはいえ、正確なタッチダウンパスを放れるとは、レスルもいいGKです。
プレミアには、何人タッチダウンパスが出来るGKがいるのか、恐ろしいですね。
後半16分、右SHにスライドしたスノッドグラスがドリブル突破でCKを獲得するなど、ハダースフィールドのプレスの強度が明らかに落ちています。
純粋な上手さではウェストハムに分があるので、分からなくなってきました。
後半19分、オビアングに代えて、アントニオの投入です。
スノッドグラスがボランチに入っての、4-2-4です。
攻撃時は2-4-4、またはライスがリベロに下がって3-3-4になる、捨て身の布陣できました。
チチャリートが下がってボールを受けに来たり、サバレタが偽インテリオールの動きをすることによって、誤魔化しています。
後半26分、プリチャードに代えて、ムベンザの投入です。
後半27分、サバレタに代えて、フレデリクスの投入です。
後半28分、フェリペ・アンデルソンのゴールで、ウェストハムが得点、追いつきました。
ゴール前でもつれあってのゴールなので、一見CKからのように錯覚しがちですが、流れの中からの得点でしたね。
フェリペ・アンデルソンがハデルジョナイをかわして、サイドを攻略したところが起点になりました。
スノッドグラスが2列目から猛然と上がってきたので、彼にスルーパスを出し、スノッドグラスはショートクロス、アルナウトビッチ、チチャリート、アントニオと再三シュートを撃ちながらも全部ブロックされたのですが、最後にフェリペ・アンデルソンの下へ、ボールが転がってきました。
最後のシュート時に、ハダースフィールドの選手はエリア内に確認できるだけでGK含めて10人いました。
フェリペ・アンデルソンに最後にプレッシャーをかけたのは、ムベンザだったので全員いたかもしれません。
棒立ちになっていた選手もいましたが、あれだけハイプレスをかけた後では、足が止まるのも無理はありません。
後半32分、フレデリクスが右サイドを抉り、CKを獲得しました。
すぐに立ち直らないと、危険です。
このCKは、ディオプの強烈なヘディングを、GKではなく、ポストに寄り添って立っていたムーイがヘディングで返しました。
立っているところにボールが来ただけでしょうが、よくやりました。
後半35分、ドゥルムがミドルシュートです。
ここも、レスルからのタッチダウンパスが、決定機を生みました。
レスルからのパスをムニエがポストプレイ、ジャンプしながら後ろにフリックするのですが、それを受けたドゥルムが、左サイドから中にカットイン、シュートに繋げました。
後半9分のものと同じです。
何度も練習してきた、必殺のパターンなのでしょう。
最後のシュートが枠を捕らえなかったことだけが、残念です。
逆にウェストハムからすれば、フレデリクスはドゥルムに置いていかれてはいけません。
このパターンを見たうえでの、投入でもありました。
後半39分、ファビアンスキは、気の抜けたプレーを見せてしまいましたね。
クレスウェルからのパスをすぐ彼に返そうとしただけなのですが、ずれてムーイの下にいってしまいました。
結局は奪い返せましたが、最近は見せなくなった、アーセナル時代のようなミスでした。
後半43分、ムニエに代えて、デ・ポワトルの投入です。
結果1-1の、引き分けでした。
両チームとも、よく戦いました。
勝てなかったのは残念ですが、死闘でした。
この後休みに入るので、体力を燃やし尽くせる動機もありましたね。
ハダースフィールドは、必殺のパターンを披露してくれました。
精度が上がるであろう、シーズンの終盤では、上位からでも十分に得点は可能です。
体力と個人の守備力を向上させれば、残留間違いなしです。
ウェストハムは、アウェイで引き分けなので悪くは無いのですが、実力差を考えれば、勝てなかったのは痛いです。
相手の対策が出来ていなかったですね。
まだ、自分たちのチーム作りに忙しいのでしょう。
伸び代が残っているということでもあるので、シーズン終盤に向けて、期待しましょう。