プレミアリーグ第12節 クリスタルパレス vs トッテナム(11/11) 試合後感想
パレスは、今シーズンはそこまで酷いはじまり方ではなかったのですが、リーグ戦ここ5試合は、アーセナル戦の引き分けを挟んで、4敗1分けと苦しんでいます。
前節もチェルシー戦に負けましたが、アザール一人にやられただけで、悪い内容ではありませんでした。
マイヤーも戦力としてすっかり馴染んできて、状態も良くなってきています。
トッテナムは、前節は3点リードするも2回のPK献上で、危うく引き分けるところでした。
ベンチもバタバタして、CLに向けて本来お休みするはずだったダビンソン・サンチェスやエリクセンまでが、駆り出される始末でした。
そのCLも、だらしなかったですね。
なんとか2-1で勝利したものの、引き分けたらグループリーグ敗退は決定的でした。
エースの一発で、辛くも望みをつなげましたが、調子が上がらないことは変わりません。
調子うんぬんよりも、怪我人が多すぎることが問題です。
野戦病院みたいになるのは、アーセン時代のガナーズの専売特許なので、止めてもらいたいです。
ただ、若手を育てるのが上手くて、攻撃練習が多く、勝負所で弱いという点で、ボチェッティーノは、ヴェンゲルに似てきましたね。
ということは、昨年までのアーセナルファンが、みなトッテナムに推し変するかもしれない?
スタメンが発表されました。
パレスは、ザハがいないこと以外は、前節と同じです。
大きな違いですが、代わりに入ったアユーに期待しましょう。
トッテナムは、またもファン・フォイがスタメンです。
大事に使っていってもらいたかったのですが、台所事情からそれもかないません。
デビュー戦はほろ苦いものになりましたが、実力はあると思うので、引きずらずに、1試合1試合全力で挑めばいいと思います。
最も懸念されたボランチは、ワニャマとシソコです。
ワニャマが帰ってきてくれましたが、これ以上怪我人がでたら、またエリクセンにやってもらわなければならなくなります。
とにかく怪我だけは、避けてもらいたいです。
ルーカスはトップではなく、左SHのようです。
ラメラも、スタメンでした。
ソンとエリクセンが、またベンチです。
試合が始まってみると、前時代的なフットボールが展開されていて、驚きです。
ポジションを守っているといえば聞こえはいいですが、パレスはともかく、トッテナムのボランチまでもが、動きが硬直的です。
サイドの攻防を制したほうが、攻撃のチャンスを得られそうですね。
前半12分、タウンゼントのショートクロスをマッカーサーが右から折り返し、中央に走り込んできたクヤテに届けようとしましたが、ルーカスにクリアされました。
クヤテが二列目から飛び出したので、同じ感覚でルーカスも突進してきました。
クヤテより先に、ヘディングしていましたね。
ハイライトシーンが無いこともないのですが、雨が激しいこともあり、ものすごく緩慢なゲームです。
未だにシュートが無いこともあって、TVでみていても、欠伸が出ます。
前半13分、ゴール前30m左寄りの位置から、マイヤーのFKがありましたが、アルデルヴァイレルドにクリアされました。
前半15分、サコのロングフィードから、タウンゼントが、両チーム通じて、この試合初シュートです。
惜しくも枠には飛びませんでした。
前半19分、珍しくシソコが持ち場を離れて、いつものダイナミズムを見せてくれました。
マッカーサーもトムキンスもかわし、シュートはサコに止められましたが、眠気も吹っ飛ぶ迫力でした。
前半23分、トリッピアーに代えて、オーリエの投入です。
また怪我人が出てしまいました。
これといった接触は無く、調子が悪いだけならいいですが、どこか痛めたのでしょうか。
ベンチに戻る際には、支え無しで歩けていました。
前半29分、ようやくケインが初シュートです。
トッテナムにとっても、枠内初シュートでしたね。
GKの処理しにくい、威力のあるブレ玉でした。
他にもトッテナムは、デレ・アリが引いてきてボールを引き出そうとしたり、シソコが引いてきて最終ラインのボール回しに参加しようとしたりなど、個人レベルでは何とかしようとする動きはみられるものの、大勢に影響を与えるほどのものではありませんでした。
前半39分、ルーカスのカウンターを阻止しようとして、トムキンスにイエローです。
前半41分、オーリエのクロスにルーカスが飛び込みましたが、ヘディングシュートは、枠を大きく越えてしまいました。
両チーム合わせて、まともなシュートはほとんどない前半になりました。
息が白いので、寒さもあるのでしょう。
寒さに関しては、走り回っている選手はそんなに気にならないのかもしれませんが、なんせクロスもシュートも、ひどい精度です。
雨がおさまらないと、このまま終わってしまうかもしれません。
後半が始まりました。
雨も小降りになったようです。
選手たちは全員、シャツを変えてきましたね。
心機一転、頑張ってほしいです。
後半4分、パレスにCKのチャンスでした。
すぐに雨の強さが戻り、キックをロリスがキャッチできませんでした。
最終的にクリアはできましたが、2度もキャッチミスをするなど、大分影響はあるようです。
ボールの来る位置の把握が出来なかったり、滑って上手くつかめなかったり、とキャッチングやパンチングに看過できないミスが出ました。
後半8分、CKからトムキンスがヘディングシュートを放ちますが、大きく枠の上へ飛んでいきました。
後半9分、ロリスがタウンゼントにパスしてしまう、決定的なミスがありました。
パレスの前線の3人、アユーとタウンゼント、マイヤーによるハイプレスが強烈だったのもありますが、デレ・アリがトラップミスに乗じて直ちに取り返さなかったら、エリア内で完全にタウンゼントと1対1になっていました。
先ほどのミスは、直ちに忘れるべきです。
後半14分、トムキンスに代えて、ケリーの交代です。
トムキンスは、走るのもきつそうになっていました。
怪我とかでは、ないと思います。
ただ、ものすごくうんざりしている様子でした。
上手くいかないのは、お互い様です。
元気いっぱい、楽しくできる環境ではないのは確かですが、プロは主に内容ではなく結果が求められます。
どんな形でもいいので勝利する、という哲学が浸透していないようです。
後半20分、ファン・フォイのヘディングで得点、トッテナムが先制しました。
デイビスのCKから放たれたケインのヘディングシュートは、ミリヴォイェビッチがデレ・アリをブロックしながら体に当てて出したのですが、その浮き球にファン・フォイが飛び込みながらシュートを放って決めました。
ミリヴォイェビッチとクヤテ、アユー、ヴァン・アーンホルトの間に浮き球が来たのですが、エアポケットになったようです。
後半21分、マイヤーに代えて、シュラップの投入です。
後半24分、マッカーサーに代えて、セルロートの投入です。
後半25分、ルーカスに代えて、ソン・フンミンの投入です。
後半35分、シュラップのミドルシュートを防ぎに行って、ラメラが額から出血です。
シュラップの下に潜り込む形になって、スパイクが当たってしまったようです。
後半38分、ラメラに代えて、ウィンクスの投入です。
後半40分、コーナーから切り返して侵入してきたアユーの服を引っ張り、ウィンクスにイエローです。
後半45分、ミリヴォイェビッチのミドルシュートはアルデルヴァイレルドに防がれましたが、そのこぼれ球にセルロートが詰め、絶好の機会を迎えました。
セルロートは至近距離でロリスと1対1になれましたが、ロリスのビッグセーブに遭いました。
後半46分、ソン・フンミンは、自陣ゴール前からの長いロングカウンターで抜け出しましたが、シュートはわずかにケリーに当たってコースが変わり、枠を逸れました。
シソコがミリヴォイェビッチのCKをカットしてそのままカウンター、ワンビサカとファン・アーンホルトの2人に対して、シソコとウィンクス、ソンの3人で形を作れた上ゴール正面でフィニッシュできたので、決めないといけないものでしたね。
結果、1-0でトッテナムの勝利です。
激しい雨のせいか、運動量も少なく、スピードにも欠ける、緩慢なゲームでした。
両チームとも、今夜は罵声を甘んじて受けましょう。
劣悪な環境の中でも、素晴らしいゲームは存在できます。
物好きな方以外は、この試合は観なくていいです。