プレミアリーグ第5節 サウサンプトン vs ブライトン(9/18) 試合後感想
共に1勝1分け2敗で、この対決を迎えるサウサンプトンとブライトンの対決になります。
サウサンプトンは前節は辛勝したものの、ぱっとしない内容に終始しました。
イングスに依存するというチームになりつつあります。
タレントはいるのに、チームとして機能していません。
完成度は、リーグ最低クラスだと思います。
タレント力でいえば、本来苦戦するのはおかしいのですが、この試合も厳しいものになりそうです。
前節含めて、ここまで吉田はリーグ戦の出場はありません。
この試合も分かりません。
一方、ブライトンは前節の負け試合を、引き分けに持ち込みました。
決勝点を挙げたマレイ、積極性を見せたモントーヤ、中盤を引き締めたスティーブンスなど、殊勲者は多くいました。
一方で、ダンクの守備が危なっかしかったり、グロスがPKを外していたり、新加入のジャハンバクシュが機能していなかったりと、不安要素もあります。
PKは運ではありますが、外し方でチーム状態も分かります。
ここまでユナイテッドやリヴァプール、フルハム相手に良い試合が出来ているので、決して弱いチームではありません。
この試合もチーム力では負けないと思うので、あとはケアレスミスで負けないよう、細部を詰めてほしいです。
スタメンの発表です。
サウサンプトンは今節はフラットな4-4-2で、中盤の右にはエルユヌッシ、左にはレドモンドが入りました。
2トップは、イングスとロングです。
吉田は直前のリーグカップ戦でフル出場を果たしたそうで、期待されましたが、スタメン入りはなりませんでした。
ベンチには入れたので、控えからの出場に期待です。
一方ブライトンは、4-3-3になりました。
中盤には、お馴染みのボランチコンビ、スティーブンスとプレッパーに、新加入のビスマが加わります。
あとはいつも通りですが、イスラエル代表のべラム・カヤルがベンチ入りしました。
前半10分を過ぎても、互いにチャンスらしいチャンスがありません。
全体的には、ブライトンがポゼッションし、サウサンプトンがカウンターを狙う様相です。
ブライトンは主導権は握れていますが、持たされているともいえる状況で、両ウイングの、クノッカールとマーチには激しいプレッシャーが掛かっており、チャンスメイクはことごとく失敗しています。
しかし前半13分、初めて面白い形が出来ます。
マーチのクロスに反応したクノッカールが、右サイドから中央に突然カットインして、ダイレクトシュートにつなげました。
バートランド以外の守備は気が付いておらず、彼も含めて誰も詰め切れてませんでした。
オフザボールの素晴らしい、知的なプレイでした。
前半17分、またもマーチの突破がありました。
ブライトンの攻めが、左に偏っています。
前半19分、レドモンドがフートからボールを呼び込む、素晴らしいオフザボールのランがあり、ペナルティエリア付近まで一気にボールを運ぶことに成功しましたが、シュートは枠には飛びませんでした。
ようやく惜しいシュートに繋がったので、これを続けてほしいです。
前半20分、CKからホイビェア、イングス、フートと立て続けてエリア内でシュートを放ちましたが、全て跳ね返されました。
サイドを起点にできることが分かり、サウサンプトンがゴール前でプレイできるようになってきました。
さらに油断すると、最終ラインからグラウンダーのキラーパスも飛んできます。
空中戦に強く、左足でのグラウンダーのキラーパスが出せるフートが、この試合のキーマンになってきました。
前半26分、またもカットインしたレドモンドから、エルユヌッシに送られたクロスが、ダイレクトのヘディングシュートに繋がりました。
わずかにゴール右に逸れましたが、GKは動けませんでした。
ボングは着地点に備えていましたが、エルユヌッシに先に入られていましたね。
空中戦は、サウサンプトンが大分優勢です。
適当なクロスも増えてきたので、ブライトンはもっとボールを大切にしなければならなくなってきました。
前半35分、突き刺すようなホイビェアのミドルシュートで、サウサンプトンが先制です。
センターライン付近でプレッパーがボールを取り返されたため、チーム全体がずるずる下がってしまい、充分なプレッシャーをかけられませんでした。
ビスマも詰めたのですが、大きく足を広げてしまったので、股下をあっさり抜かれました。
サウサンプトンに流れは来ていましたが、スーパーゴールといえると思います。
この後もサウサンプトンが押す流れでしたが、決定機までには至りませんでした。
もう一点取らなければ、安心できないと思います。
サイドからのチャンスを、いかに2トップにつなげるかが、焦点です。
一方ブライトンは、中盤がずるずる下がってしまったのが良くなかったですね。
失点シーン以降も、その傾向は見られました。
自陣まで引き付けたら、ビスマとプレッパーは前に出て奪い取る守備に切り替えていいと思います。
モントーヤやボングに無理させるのは危険です。
ビスマも、今日はアンカーがいるので、気兼ねなく飛び出した方がいい方向に転ぶ気がします。
そもそもマレイが、ほとんどボールに触っていません。
何かは変えないとこのままなので、後半の修正に期待です。
後半はじまって、ブライトンはハイプレスを敢行してきました。
あらかじめ予想してきたのか、サウサンプトンもこれに対応します。
両CBの間にレミナが下りて、3バックを形成しました。
これでプレスが空転するようになり、ブライトンは無理しなくなりました。
しかし後半5分、ブライトンのカウンターが最後までつながり、プレッパーのスタンディングヘッドまで行うことが出来ました。
互いの動きを把握しているからこそ可能な、流れるようなパスワークでした。
このあとも、ブライトンは露骨に左サイドにボールを集めます。
マーチの突破力に自信があるのと、セドリクの攻撃参加を抑制する効果を狙ってのことです。
後半8分には、最終ラインから最前線へのロングパスから、ロングのフィニッシュがありました。
これは枠を捕らえませんでしたが、一発で、GKと1対1を作れていました。
今後も、隙があれば狙うべきものです。
後半10分、マーチの突破を無理やり止めて、セドリクがイエローです。
後半17分、イングスの突破をスティーブンスがエリア内で引っ掛けてしまい、PK奪取です。
ダンクがあっさり躱されてしまったのが、戻りながらのファウルに繋がりました。
これを後半19分、イングスが自ら決めて追加点、サウサンプトンが2-0としました。
直後の後半21分、FKからダフィがヘディングシュートで得点、ブライトンが1点を返し、2-1とします。
ペナルティエリアとセンターラインのちょうど中間あたりで、レドモンドがモントーヤを倒してしまったところから始まったセットプレイですが、ピンポイントでダフィに届きましたね。
ヴェステルゴーが早く下がってしまったために、オフサイドを取れませんでした。
これでまた、分からなくなりました。
後半25分、マーチに代えて、ジャハンバクシュの交代です。
ジャハンバクシュはそのまま、左サイドに入りました。
後半30分、ロングとエルユヌッシに代えてウォードプラウズとガッビアディーニ、ビスマに代えてロカディアが入りました。
後半31分、ポストプレイをしようとしたガッビアディーニを吹き飛ばし、スティーブンスにイエローです。
後半34分、クノッカートのクロスがジャハンバクシュに届きますが、ヒールシュートは枠を捕らえませんでした。
後半35分には、ボングのクロスがロカディアに合いました。
後半38分、イングスに代えて、スティーブン・デイビスの投入です。
当然ではありますが、ボールキープを優先するようです。
後半40分、遅延行為の為、GKのマッカ―シーにイエローです。
ところで、ブライトンのGKライアンのキックが、全部相手の足元にいきます。
競り合いに負けてるということではなく、本当に全部、ミスキックなのです。
とてつもなく出来が悪い日のようです。
後半44分、ブライトンがPKを獲得します。
これを後半45分、マレイが決めてブライトンが追い付き、2-2とします。
ずっと攻撃に絡めず、ストレスが溜まって可能性のないミドルシュート撃ったりなどしていましたが、これでスッキリですね。
そもそもCKのピンチから、相手をエリア内で倒してしまって与えたPKだったのですが、CKの守備が完全ゾーンで且つ、入ってくる相手に全く対応できていませんでした。
セットプレイの守備の仕方が分かっていないといわれても仕方ない、お粗末な守備でした。
結果、2-2の引き分けでした。
妥当だったと思います。
プレミアらしい、激しいゲームでしたね。
ライアンが悪目立ちしていましたが、それを除けば十分に面白いゲームでした。