プレミアリーグ 第2節 チェルシー vs アーセナル(8/19) 試合後感想
ビッグクラブの多いプレミアリーグですが、その中でも最高の戦いの一つ、ビッグロンドンダービーです。
ブルーズは前節3-0という完勝を収め、勢いに乗っています。
ハダースフィールドは決して弱い相手では無いので、完勝は驚きました。
トップ4に入れるかもしれません。
カンテが得点するなど、さっそく新しい形も見えてきました。
4バックは危なっかしいところも見えたので、この一週間で修正をくわえることはできたのか、見ものです。
レンタルで加入した、コバチッチにも期待です。
すっかりセスクからポジションを奪い取った、バークリーのポジションを狙っているのでしょうか。
一方ガナーズは、開幕戦は負けてしまいましたが、相手はシティでしたし、怪我人も戻ってきていません。
何より新監督のエメリさんは、シーズン前半に勝ち点を稼ぐタイプではなく、徐々にシーズン後半に向けてスケールの大きなチームを作ってくるタイプです。
さらに一発勝負にも強いので、このチームでもELの躍進を期待しています。
プレミアリーグで4位以内に入れるかは、この試合が試金石になるでしょう。
前半2分、ダビド・ルイスのミドルシュートで試合が始まりました。
これは大きく枠を逸れましたが、まるで南米のリーグ戦を見ているようなプレッシャーの無さです。
プレッシャーにいった、アーセナルのボランチ、マテオ・ゲンドゥジはフランスのロリアンから来た19歳で、まだまだポジショニングが甘いです。
前節もミスが目立ちましたが、これから少しづつ成長していってほしいので、ファンにはもう少し我慢してほしいです。
また、若い彼を起用してくれた、エメリさんの勇気は称えられるべきものです。
無理に使おうとすれば、エルネニーもラムジーも使えたからです。
トレイラが使える見込みが立った時に、ゲンドゥジの立場がどうなるかが気になるところですが、それまでにある程度将来性を示しておきたいところですね。
前半8分、ペドロのゴールでチェルシーが先制です。
前節に引き続きM・アロンソのアシストでした。
その彼にパスを出したのがジョルジーニョなので、結局は中央勝負のような気がします。
前半18分、決定的な場面をオーバメヤンが外しました。
ゲンドゥジのロングスルーパスからでした。
彼はプティみたいな感じです。
右利きではありますが、ジャカとも似ています。
もう一度やれば決まりそうです。
しかしその直後、前半19分モラタのゴールで、チェルシーが追加点、2-0です。
ホットラインである、アスピリクエタのアシストでした。
今年は一年間通じて、繰り出したいところです。
前半31分、今度はムヒタリャンが決定機を外しました。
両方とも信じられないミスです。
あまりシュート機会が増えそうにないので、これ以上外すと追いつけなさそうです。
前半36分、イウォビのアタックから、ムヒタリャンのミドルシュートが決まりました。
ようやく1点返しました。
先ほどもそうだったのですが、カウンターの形からイウォビの1対1です。
すっかりアーセナルの流れになってきました。
この勢いのまま前半40分、イウォビのゴールでアーセナルが追加点、追い付きます。
今度は逆サイドから、ムヒタリャンのアシストでしたね。
右サイドからえぐったムヒタリャンのクロスは、先ほどもそうだったのですがマイナス方向でした。
この後もサイドから折り返す形があり、決定的な場面に繋がっていました。
結局前半は2-2でした。
何点取られてもおかしくなかったので、チェルシーはHT中に修正しなければなりません。
普通はボランチは、上がったSBの裏のスペースを消すのですが、ジョルジーニョにはその動きはありません。
3バックにして、ストッパーに早くフォアチェックさせた方が良いかもしれません。
一方先制されたアーセナルは、2-0になった時はどうなることかと思いましたが、相手の弱点を掴めましたね。
中盤のボランチの脇に起点をつくり、サイドで1対1を仕掛け突破し、折り返してゴール前でシュートという一連の流れで、2点取れました。
出来れば前半中に勝ち越したかったのですが、いい流れです。
後半は相手が対応してくると思うので、さらに対応していきたいですね。
HT終了後、開幕戦に続いて、ジャカに代わってトレイラが入ってきました。
後半に入って、チェルシーは深く守るようになりましたね。
両SBが上がらなければ、裏のスペースを使われることもありません。
そして、後半9分チャンスが訪れます。
引いて受けたペドロがスルーパス、モラタがラインブレイクしたのですが、せっかくのチャンスなのに、周りを使いませんでした。
後ろからカンテが回っていたので、ボールを預けて自身はペナルティエリアに入っていくべきだったのではないでしょうか。
焦りを感じました。
後半14分、バークリーとウィリアンに代わって、コバチッチとアザールの投入です。
エジルはボールタッチ30回程度だったようです。
この試合も先週も、エジルは前線に上がっているように言われているようです。
この先どうなるか分かりませんが、この二試合は消化しきれていないのが明らかでした。
また、お互いに前線にプレスを掛けなくなりました。
前半に体力を使いすぎたのか、引いてロングカウンターを狙う、省エネ作戦に移行しました。
それでもサイドからクロスは入れられています。
これでは高さを追加できるチェルシーが有利な気がします。
後半30分、モラタに代えて、高さのあるジルーの登場です。
アーセナルも同じタイミングでイウォビに代えて、ラカゼットの投入しました。
後半35分、マルコス・アロンソのゴールでチェルシーが勝ち越しに成功しました。
グラウンダーではありましたが、結局クロスです。
途中から入ったラカゼットのバックパスがアザールに渡ったところから始まったのでミスでもありますし、アザールの巧みな1対1の突破が決め手でもありましたが、監督の戦術勝負でも、勝敗が付いた気がしました。
最後まで目の離せない戦いになりましたが、3-2でチェルシーの勝利です。
チェルシーは薄氷を踏みながらの2連勝となりましたね。
両試合共、決して楽な試合ではありませんでした。
まだまだ出来上がってはいませんが、W杯出場組も帰ってきて、どんどんコンディションは上がっていくと思います。
興味深いシーズンになってきました。
一方、アーセナルは2連敗と苦しい船出になりましたが、相手がシティとチェルシーなので忘れるしかないと思います。
この後はしばらく下位チームとの対戦が続くので、そこで新戦力や新戦術を詰めて、チーム作りに励んでいってほしいです。