Group G チュニジア共和国 vs イングランド 試合後感想
ここまで全試合の試合後感想記を書いています。
メディア関係者でも無いのに、です。
最近気持ち悪いものを見ていない方、投稿時間もご確認ください。
激引きできます笑
気を取り直して、この試合を見ていきましょう。
いまさらですが、同じグループの試合が同時キックオフじゃないのはフェアじゃない。
チュニジアもイングランドも、パナマ戦で勝ち点3を計算できたと思います。
ということはこの試合、引き分けでも悪くない、ということになります。
互いに空気を読みながらゲームが進んでいくので、チュニジア有利ではないでしょうか。
イギリス人に空気は読めないでしょう?笑
~前半開始~
駆け引きできないなら、全力で突っ込めばいい、と言わんばかりの、イングランドの立ち上がりです。
お互いにまだ完成度の低いチーム同士の対決ですが、ペースを握ったのはイングランドの方でした。
そうこうしているうちに、点が入ります。
いつも通り、リンガードとスターリングが決定機を外してしまったのに、ケインが得点です。
21分のスリティのドリブルは可能性を感じました。
前半半ばも過ぎると、落ち着いてきたのもあり、チュニジアにもチャンスが出てきました。
すぐに、追いつきましたね。
デレ・アリが帰ってこなかったのもありますが、イングランドの弱点である、1ボランチのヘンダーソンの両脇を狙われました。
トリッピアーとヤングは、偽SBというか、ベップ時代のアラバみたいな仕事ができないので、ずるずる下がって最終ラインに吸収されがちです。
にもかかわらず、本来SBのウォーカーを右のストッパーとして使っているので、彼の守備の雑な所が、悪い方向に出てしまいました。
チュニジアは、きちんと研究してきたんですね。
このブログのように、口で言うのは誰にでもできますが、実践するのは難しいはずです。
しかもキーパーの不運がありながらです。感心しました。
~後半開始~
ベン・アモルでれたんかい!
ムサクニがダメだったので、中盤のゲームメークを放棄せざるを得なかったのですが、チュニジアみんなの体力が無くなる前に、もう少し早く投入してほしかった。
結局、後半ロスタイム、ケインに2点目をとられてしまいました。
しかしまたセットプレーでしたね。
今大会は本当に多い。
チュニジアは、1978年以来の勝ち点獲得に相応しい、素晴らしい内容でした。
引き分けが妥当だったと思います。
今年のラマダンは5月16日から6月14日でした。
16時間、飲食を完全に断ちます。水も断ちます。
ラマダン中のさることながら、ラマダン後の蓄積疲労はすごいものがあると思います。この試合、後半はあまり走れていませんでした。
そういえば、チュニジアは親善試合のポルトガル戦、トルコ戦でも不思議な中断がありました。
キーパーが負傷を装い、全選手が携帯食ではありますが、飲食を始めたのです。
みんなタッチライン際に戻ってくるのは、異様な光景ですよね笑
ラマダン=断食、と捉えている人も多いかもしれませんが、正確には、1か月の間、断食や禁欲、争いごと、悪口などを一切禁じるものです。
知らない土地で、強大なプレッシャーにさらされながら戦う選手たちにとって、奥さんや子供たちにひととき会えるだけでも、かなりの癒しになると思います。
とりあえず今日だけでも頑張ろう、と思えるものです。
ぶっちゃけ、禁欲も苦しいですよね笑。
奥さんやガールフレンドと二人きりになりたいのは、若い選手だけではありません。
外圧だけならいいのですが、ラマダンは各人が勝手に行う、内圧ですから、複雑です。
加えて、嘘も許されないようです。
「断食の期間に飲食を絶っていながら、ウソをつくことを止めない人は、断食を行う意味がない」そうです。
厳しすぎる。
これまでさんざん言ってきたように、W杯は情報戦です。
前述の親善試合でGKが負傷を装ったのは、ウソの内に入らないのでしょうか。
チーム全体で消化してほしいです。
総合すると、ムスリムの国がこの日程で、W杯で結果を出すのは無理じゃないでしょうか。
そう考えると、リベリーは怪物でしたが、これからは1か月間、開幕を遅らせてほしいです。
ものすごいハンデです。