プレミアリーグ第3節 フルハム vs バーンリー(8/27) 試合後感想
2連敗してしまったフルハムと、1分け1敗しているバーンリーとの対決になります。
共に結果がついてこないのですが、特にフルハムは2試合とも完敗なのでつらいです。
とはいえ、少なくてもスタメンの内5人が新戦力なので、仕方のない部分もあります。
第5節にはアウェイでシティ戦です。
それまでのこの2試合は、内容ではなく結果が欲しいところです。
陣容的には実力者が揃っているので、充分に可能だと思います。
一方バーンリーは、あまり深刻になる必要はありません。
次節はユナイテッド戦ですが、もともと残留争いをするチームなので連敗しても気にせずに、勝てるところで地道に1試合ずつ戦うのみです。
そしてこの試合は、勝てるところです。
勝負の世界では、叩けるときに叩くのは重要だと思います。
今日は戦いが見られると思います。
試合がはじまってみると、フルハムは何人かスタメンに変更がありました。
シュールレとビエットがスタメンで、セセニョンとカマラは控えです。
またCBもル・マルシャンの相方はチェンバースでもモーソンでもなく、178cmのオドイでした。
GKも新加入のファブリから、ベッティネッリに代わりました。
前半開始からバーンリーが最終ラインにまでプレスをかけるという、開幕戦にも見た光景が繰り広げられています。
しかし前半4分、セリが得点し、フルハムが先制です。
チェックに来たヘンドリックをはがした瞬間に放たれたミドルシュートが、右上隅に決まりました。
スーパーゴールです。
バーンリーのディフェンス陣には、特にミスは無かったと思いますし、GKもノーチャンスだった気もします。
とはいえ、いきなり得点されるという前節と同じ展開になってしまいました。
切り替えてやるしかありません。
一方フルハムは、最高の滑り出しです。
潜在能力はあるはずなので、後は結果で証明するだけです。
しかし前半9分、バーンリーが得点、追いつきます。
失点に関与したヘンドリックが、強引に左足でねじ込みました。
最初のシュートは対面したオドイに防がれたのですが、彼に当たったボールを再度拾い、次のシュートに持ち込みました。
一本目はオドイの股下を狙ったのですが、オドイもGKもこれに気付き、オドイが股間でこれをブロック、ヘンドリックがバランスを崩したオドイを躱して、ゴール上方に蹴りました。
GKのジョー・ハートも、二本ともしっかり反応していました。
悪くないと思います。
前半19分、アクシデントです。
グドムンドソンに代えて、テイラーの投入です。
怪我のようですが歩けるようなので、次節に期待しましょう。
最初から、フォスメンサーの当たりが激しいです。
グドムンドソンだけでなく、変わったテイラーにも厳しくチェックにいっています。
フラットな4-4-2のバーンリーに対して、フルハムは4-3-3で中盤のサイドに構造的な不安を抱えています。
ユナイテッドにいた頃はこんなにファイターだった記憶は無いのですが、フォスメンサーには、カードにならない程度に戦ってもらいたいです。
前半26分には、レノンからGKとディフェンダーの間にいやらしいボールが入ってきました。
今シーズン初出場を飾る、ベッティネッリは難なく処理していましたが、お互いに右からの攻めがチャンスにつながっています。
前半32分を過ぎた頃、フルハムが有利な展開になってきました。
フォスメンサーが守備で対面したテイラー、ウォードに一切仕事をさせず、中盤が数的優位と運動量で圧倒し、シュールレがこのころは左にポジションを変えていましたが、1対2でも物ともしていなかったので、バーンリーにはカウンターしかチャンスが無くなってきました。
押し込み続ける展開の中、前半35分にミトロビッチの得点で、フルハムが勝ち越しです。
CKからだったのですが、ショートコーナーからケア二―がクロス、ミトロビッチにはターコフスキがついていたのですが、ゴールポストに触るぐらいのところまでファーに逃げて、フリーでヘディング出来ました。
さらに前半37分、再びミトロビッチの得点で、フルハムが追加点、3-1とします。
カウンターのカウンターからだったのですが、ビエットのピンポイントクロスに合わせました。
今度はウォードが競り合っていましたが、寄せきれていませんでした。
しかし前半40分、バーンリーが1点を返し、2-3とします。
ポゼッションでいえば7:3くらいなのですが、それを持ち前の闘争心と頑強なフィジカルでCKを獲得、無理やり得点機につなげました。
テイラーのキックも正確だったのですが、競り合ったミーのヘディングシュートは枠を捕らえていませんでした。
しかし詰めてきたタ-コフスキが流し込めました。
オフサイドだったのですが、VARが無いのが幸いしました。
その後は再びバーンリーのゴール前で危険な場面です。
昨シーズンもそうだったのですが、バーンリーの守備陣は毎試合ハラハラさせてくれます。
というのも、守備が行き当たりばったりの反応勝負になっているからです。
組織的な守備はそれなりのレベルなのですが、個人レベルの守備戦術がお粗末です。
個人・組織問わず狭いスペースでの守備戦術は、体系化されていないならトップレベルを体感した人に教えてもらう以外ありません。
ダイチ監督は、専門家を雇えるなら雇った方がいいです。
もしくはサウスゲイト代表監督に鍛えてもらいたいです。
無知なままここまで来たというのは、むしろ鍛えがいがあると思います。
代表なんぞにいったらますます過密日程が心配されますが、将来的には間違いなくプラスになるので、試合には出ないかもしれませんが、招集に快く応じてもらいたいです。
目も離せない、濃密な前半45分になりました。
ここまで二試合は、バーンリーは前半である程度燃え尽きていましたが、この試合は可能性がある以上、後半も戦ってほしいです。
一方フルハムは、これ以上シーソーゲームにする必要はありませんね。
なんとか落ち着かせる必要があります。
後半は、キープ力に優れたヨハンセンの出番ではないでしょうか。
後半が始まってみると、バーンリーにはよくあることですが、すっかり間延びしてしてしまいました。
セットプレイにしか光明を見いだせなくなってきましたが、グドムンドソンがいなくなってしまったので、暗雲が立ち込めてきました。
後半9分、シュールレにクロスバーに当たるミドルシュートを撃たれています。
1点目と同じようなシュートで、嫌な感じです。
もう半歩詰めるべきなのでしょう。
とはいえ、後半13分のペナルティエリアで侵した、ウォードのビエットに対するディフェンスはスローで観ればPKに値する気がします。
この直後シュールレがチームファウルで、イエローをもらいました。
この試合大車輪の、すっかりエース級の活躍を披露しているので、累積を考えれば一枚も貰ってほしくないところですが、守備陣の方が層が薄いのでチームファウルは攻撃陣が負担しなければなりません。
一方的な展開ではありますが、1点差であることは変わりないので、守備で無理するのは正確な判断だと思います。
その後もフルハムが攻める展開のままでした。
後半32分、ケア二―に代えて、開幕戦以来のアンギサの登場です。
試合を落ち着かせるだけでいいので、活躍の必要が無いのがつらいところではありますが、チームの勝利の為にシンプリシティーに徹してほしいです。
後半37分、シュールレのミドルシュートが決まり、フルハムが4-2とします。
アンギサからのシンプルなパスをミトロビッチが撃ち、これをハートとゴールポストがが防いだのですが、ゴールポストからの跳ねかねりをシュールレが見逃しませんでした。
結果4-2で、フルハムが勝利です。
ようやく勝てましたね。
守備陣にはまだ課題が残りましたが、攻撃陣は質・量ともに充分です。
次節もアウェーですが、勝ってマンチェスターに向かいたいですね。
一方バーンリーは、持ち味は出せています。
昨シーズンの7位が出来すぎなだけで、本来は残留争いに巻き込まれていい戦力です。
前半の戦い方は結果は出ていないのですが、アイデンティティーなら変えるべきではないのでしょう。
とりあえずは10節までは、深刻にならずに愚直に戦いつづけてもいいのかもしれません。
そこまでにいい材料が無ければ、我慢できる人はいなくなるでしょう。