プレミアリーグ第4節 カーディフ vs アーセナル(9/2) 試合後感想
2分1敗でいまだ勝ち星のないカーディフと、ここまで1勝2敗で、前節ようやく初勝利を挙げたアーセナルの対決です。
カーディフはここ2試合相手が10人になりながら、勝利に見放されています。
もう少しのところで得点できないのは、結局のところ決定力だと思うので、どうしようないです。
実はあまり改善点が見つからないです。
より能力の高い選手が取れるよう、今は耐え忍んで、少しづつクラブの格を上げるしかないと思います。
冬にストライカーを取るなど特効薬はないこともないですが、まずは降格しないことを目指して1部リーグに残れれば、毎年安定した補強予算を得られます。
短期的に結果を出せない場合、長期的な視点で考えることも大事です。
この試合も勝ち点を取って帰るのは難しいと思いますが、悪くない内容の戦いをしてほしいです。
一方アーセナルは、ようやく下位チームとの対戦で一息つけます。
まだまだチームとしての骨格がはっきりしませんが、基礎をしっかり整備するチャンスです。
特にエジルとムヒタリャンの連係が生まれれば、攻撃力は数倍になります。
またトップデビューした18歳のスミス・ロウにも期待しています。
ゲンドゥジともども、活躍する機会を多く与えてほしいです。
まだ今年はリーグ優勝は期待されてないと思うので、若手が活躍するクラブカラーは継続していいと思います。
スタメンが発表されました。
カーディフは、今節は4-4-2です。
マンガが右SBに入り、カマラサが右SHに、2トップはウォードとリードになりました。
イウォビはベンチからも外れ、ムヒタリャンがベンチに入りました。
フォーメーションは4-2-3-1で、攻撃的なポジションには右からエジル、ラムジー、オーバメヤン、トップにはラカゼットが入ることになった以外は、前回と同じです。
試合が始まると、カーディフは最前線からハイプレスを仕掛けます。
GKまで狙っていて、これが何分まで続くか分かりませんがやり続けることはできないので、アーセナルは最初はロングフィードで逃げていいと思います。
前半6分、不安が的中します。
チェフが相手ボランチのアーターに、プレゼントパスをしてしまいました。
最終ラインでボール回しをしていて徐々に追い詰められたのか、ペナルティエリアギリギリ外、正面にいたアーターに右足でボールを送ってしまいました。
突然1対1になった状況に驚いたのか、アーターは決められませんでしたが、あれだけプレッシャーをかけていたので、あとは冷静に流し込めたはずです。
このようなチャンスはそうそうないので、落胆も大きいです。
エメリ監督はショートパスをここまで多用しろとは指示していない、とのことですが、守備陣は明らかに無理しています。
2004年にチェフがロンドンに来てから14年間で、このようなみっともないミスはほとんど記憶に無い類のものです。
アーセナルでも、選手との関係に問題を抱えているのでしょうか。
前半8分、今度はアーセナルにチャンスです。
CKから最後は、ムスタフィのスライディングシュートでした。
これは枠を外しましたが、フリーで撃てました。
前半11分そのムスタフィのヘディングシュートで、アーセナルが先制です。
CKを蹴ったジャカのキックも正確だったのですが、ムスタフィがまたフリーになれました。
カーディフのセットプレイの守備は、一人だけ余っているようですがそれ以外は完全にマンツーです。
ムスタフィにはバンバがついていましたが、完全に振り切られていましたね。
このあとはカーディフのハイプレスも止み、アーセナルがポゼッションし続ける展開になりました。
前半18分、ロールズのインターセプトからリードの突破、そしてクロスに合わせよう
と中央を全速で走ってきた、ウォードのスライディングがわずかに触れませんでした。
流れたボールを拾った、ホイレットのシュートも枠を捕らえませんでしたが、チャンスがなくはないことが分かってきました。
決められなかったのは残念ですが、この一連の流れが無ければ、最初のプレゼントパスを決められなかったことをいつまでも引きずるところでした。
前半28分にも、カーディフにチャンスが巡ってきます。
左SBのベネットのクロスに、リードが一度は合わせそこないますが、跳ね返ってきたボールにバイシクルシュートを放ちました。
正面でフリーで撃てましたが、これはわずかにゴール上方に逸れました。
前半32分、ラカゼットが単独でシュート、左のゴールポストを叩きました。
お互いに中盤でもたつくこともなく、ゴール前での激しい打ち合いです。
前半46分、カーディフは今シーズン初ゴールで追いつきました。
ジャカのパスをホイレットがインターセプトして、ベネットのクロスをカマラサがいち早く飛び込み、ソクラテスを振り切って右足で強いシュートをゴールに叩き込みました。
カーディフは最高の終わり方で、前半を終えることに成功しました。
しかし勝ち点を持って帰れなければ、それも意味ありません。
気を引き締め直して、後半にむかってほしいです。
後半会直後から、またチェフが相手にパスしてしまいました。
今度はしっかり準備できていて、危険な場面ではありませんでしたが、迂闊なことにかわりありません。
なぜさっき犯したミスを同じ形で犯すのか、アーセナルのHTでのロッカールームでの過ごし方に、大いに疑問を感じます。
後半5分、ペナルティエリアではありませんが、スライディングしたベジェリンがそれでもボールに届かず、手で止めてしまい、イエローをもらいました。
後半8分、再びCKからムスタフィがフリーになりました。
ムスタフィのヘディングシュートはエザリッジに防がれましたが、マンマークで付いていたバンバは、もう完全に振り切られています。
横の動きに弱いようで、対応を変えなければなりません。
セットプレイの守備時に、彼を付けたうえで、リベロを一人置いてもいいかもしれません。
後半12分、ゲンドゥジがカマラサをさりげなく倒して、イエローです。
ボールとは関係ないところでも、激しい戦いが起きています。
後半16分、オーバメヤンのミドルシュートでアーセナルが得点、勝ち越しに成功です。
エジルのミドルパスも精密でしたが、ラカゼットがそれを後ろを向きながらダイレクトに横パス、これをオーバメヤンが巧みにトラップして、モリソンもついていたのですが、巻くようなシュートで決め切りました。
モリソンが安易に飛び込まなかったのは、躱されてしまったら追いつけないので、正しい判断だと思います。
カーディフとしては、仕方のない失点だと割り切りましょう。
後半20分、ジャカが入れ替わってしまったカマラサを引っ張ってしまい、イエローです。
後半25分、FKからウォードが得点、カーディフが再び追いつきます。
ロールズのキックも正確でしたが、ムスタフィと競り合ったモリソンのヘディングでの折り返しも巧みでした。
ウォード自身はモンレアルと競り合う形になったので、余裕がありましたね。
後半26分、ゲンドゥジに代えて、トレイラの投入です。
後半31分、カウンター防止のためにソクラティスにスライディングしたカマラサがイエローです。
後半33分、リードとウォードがそれぞれ惜しいシーンがありました。
アーター、ウォードの激しいチェックによってもたらされたものです。
カマラサも技術は高いので、チャンスはありそうです。
しかし後半35分、ラカゼットのゴールでアーセナルが三度目のリードです。
トレイラからの縦パスをペナルティエリア内で受けて、ニアのゴール天井に突き刺すようにシュートを放ちました。
バンバもついていましたが、そもそもマークがずれてしまったので、どうにもなりませんでした。
後半38分、エジルに代えてウェルベック、ウォードに代えてゾホレの投入です。
後半43分、オーバメヤンに代えてムヒタリャン、カマラサに代えてマディンの投入です。
エジルとムヒタリャンの共演は見られませんでしたね。
今後に期待しましょう。
後半45分、最後のセットプレイで決定機が訪れます。
カーディフのFKで、モリソンが競り勝ったところからマディソンがキープ、チェフを釣り出し、ゾホレが逆サイドに小さなクロスを出したところで、再びモリソンのヘディングシュートでした。
最後のシュートは、飛び込むタイミングが早すぎて下にたたきつけることが出来ず、ゴール上方に飛ばしてしまいました。
後半47分、トレイラがセカンドボールいち早く反応してカウンターの起点になりそうだったので、アーターが足を上げるようなスライディングを繰り出して、イエローをもらってしまいました。
結果3-2でアーセナルが勝利しました。
辛勝でした。
なんとか勝ったという印象です。
しかし2点目に代表されるように、いい材料はありました。
最終ラインのボール回しなど気になる部分はありましたが、勝てたことは大きな自信になりました。
エメリ監督の1年目ではありますが、ひどい順位に終わることはなさそうです。
一方、カーディフはまたも結果を得られませんでしたが、下を向く必要はありません。
むしろ内容だけ見れば、どんどん良くなっています。
新加入選手も馴染んできました。
次節はぜひカニンガムがみたいですね。
バンバには無い機動力があるので、新しいものをもたらしてくれるはずです。