プレミアリーグ第13節 ボーンマス vs アーセナル(11/25) 試合後感想
ボーンマスはここ最近は2連敗するなど、いまいちです。
積極性に欠ける気がするので、今後はSBのオーバーラップなどをもっと使ってもいいように感じました。
受け身になってしまうと、最終ラインは高さが無いので、ルカクやロンドンにはやられてしまうのです。
ただ、この試合はその心配は無いので、ここ最近の堅守からカウンターで勝負する戦い方がハマるかもしれません。
気をつけなければいけないのは、カウンター戦術の弱点は、クロスカウンターであることです。
加えて、アーセナルには得点ランキング1位の快速FW、オーバメヤンがいます。
正直分が悪い気もしますが、それを避けて中盤の戦いに持ち込んでも、決して楽ではありません。
ボーンマスがどんな戦い方で臨むか、楽しみです。
一方アーセナルは、ここ3試合は引き分けと、こちらも足踏みしています。
結局エジルとムヒタリャンの相性は一向に良くならず、難しいチーム作りは続きます。
しかし全体的には、当初予想されていたより、ずっと上手くいっています。
出来れば6位以内でフィニッシュしたい、という目標は簡単に達成されるでしょう。
わかっていたことですが、エメリ監督は普通に優秀でしたね。
ただ、もし4位以内になりたいなら、このままでは難しいです。
当面の課題だった、守備は改善されてきました。
次は、攻撃力です。
しっかりとした連携が確立できれば、補強は必要ありません。
得意の得点ラッシュがみたいですね。
スタメンが発表されました。
スミスがいない影響で、シーズン最初の頃に採用していた4-4-2になりました。
ボランチでは、レルマと組むのはゴズリングです。
ベンチには、9番をつけた若手のムセも入りました。
まだ優先順位は低いでしょうが、出番に期待です。
ハウ監督は若手にチャンスを与える人なので、一旦活躍してしまえば、どうとでもなるはずです。
一方アーセナルは、まさかの5バックです。
ムスタフィとホールディングの間に、ソクラティスです。
本調子であれば、リーグ屈指のCBのはずです。
怪我明けではありますが、好調なチームに水を差さないよう、慎重にプレイしてほしいですね。
とりあえずは、また怪我さえしなければいいと思います。
ベンチにもDFがいないので、なおさらです。
中盤のアウトサイドは、右にイウォビ、左にはムヒタリャンになりました。
エジルはベンチです。
また、期待の若手、ヌケティアの背番号が変わりました。
61から49になっています。
リーグ戦では出番がもらえるか分かりませんが、ベンチに入ってしまえば可能性はあります。
たとえ1分でも、少ないチャンスを活かすしかありませんね。
ラカゼットとウェルベックがいない、という緊急事態を、チャンスに変えるだけです。
ボーンマスは、キックオフの時点で、いきなり仕掛けてきましたね。
片側に人数を揃えて、ロングキックをものして、CKを得ようという算段でした。
クリアされてしまいましたが、ひとつひとつの動きに考えがあるようで、工夫されている面白いチームです。
前半2分、キングがいきなり3バックの裏を突けました。
ムスタフィが後ろに残っていて、ラインが揃っていませんでしたね。
連携が出来ていないようで、オフサイドを取るのは難しいのかもしれません。
ボーンマスが押し込み、アーセナルがカウンターを狙う形になるようです。
カウンター合戦になるかもしれません。
前半7分、ブルックスのゴールが決まったかと思いましたが、オフサイドになりました。
スローでよく見ると、オフサイドではありません。
それにキングではなく、ジャカが触ってブルックスのもとにボールを出してしまったようにも見えました。
アーセナルの守備陣はバタバタしていたので、助かりましたね。
前半8分には、トレイラのシュートがゴールポストに直撃しました。
フランシスの横パスを、自らインターセプトしてからの、迫力のあるミドルシュートでした。
前半12分、フレイザーに対して、激しいスライディングタックルがありました。
繰り出したのはムスタフィでしたが、ゲームを止めて注意されただけで、カードは出ませんでした。
前半13分、フレイザーによる破壊力抜群のドリブルがありましたが、ソクラティスが一人で抑えきりました。
スピードも技術もかなり高い、凄い戦いでしたが、ソクラティスは怪我明けとは思えない、素晴らしいパフォーマンスです。
この戦いを観る為だけに、スタジアムに足を運ぶ価値がありますね。
もう一度やったら、今度はどうなるか分かりません。
アーセナルは二人以上で対応するべきでしょう。
前半15分、ダニエルズが左に流れてきたブルックスとワンツーを繰り出し、正確なクロスを上げました。
ウィルソンにはわずかに合いませんでしたが、惜しいシーンが続きます。
前半17分には、レルマがトレイラに激しいスライディングタックルです。
先ほどフレイザーがやられたという意味での報復もありますが、それを抜きにしても、この二人のマッチアップも、気が抜けない激しいものになっています。
前半ここまで、密度が濃く、レベルの高い戦いが繰り広げられています。
前半22分、オーバメヤンが右に流れて、クロス、これにムヒタリャンが合わせましたが、ヘディングは逆サイドに流れていきました。
右のサイドネットに入りそうな、惜しいシュートでした。
アーセナルも、ゴール前で相手を押し込む、攻撃的な姿勢を取り戻し始めました。
前半24分、ソクラティスにイエローです。
キングともつれ合っていましたが、抜かれかけていたので、踏ん張らなければGKと1対1になっていました。
前半26分、これで得たFKでフレイザーのキックがありましたが、レノが今節もスーパーセーブです。
プレミア初挑戦ながら、前節の活躍といい、プレミア屈指のGKの仲間入りです。
ベンチにチェフもいるので、GKにはこまらなさそうです。
イウォビの裏へのパスから、コラシナツが早いクロスを上げ、これにダイレクトで合わせてしまいました。
見事なゴールでしたね。
普通のゴールだとしても凄いので、しばらくはイジられるやつです。
ニュースとかでも、間違いなく取り上げられるでしょう。
とはいえ、レルマは落ち込む必要はありません。
抜群の身体能力で、ピッチを所狭しと暴れまわった結果です。
オウンゴールは中々ないことなので、今後はいい方向に転ぶことでしょう。
前半44分、またしても、ブルックスの飛び出しがオフサイドで取り消されました。
レルマからのスルーパスでしたが、これもオフサイドではなかったですね。
線審は、はっきりとわかる角度から、スローで観ることはできないので仕方ありませんが、また誤審です。
審判にとって、これはさほど難しいものではなかったと思います。
前半46分、キングのシュートで得点、ボーンマスが追い付きました。
カウンターからフレイザーが持ち上がってサイドに流れたウィルソンにパス、中央に上がってきたブルックスに横パスして、最後は前線にいたキングに縦パスが入り、左上隅を狙った上手いシュートでフィニッシュです。
それぞれの持ち味が出た、最高のゴールです。
レノはノーチャンスでした。
前半は、迫力のある攻防が繰り広げられました。
一進一退でしたね。
お互いに素晴らしい攻防を繰り広げていて、前半だけでお腹いっぱいです。
現地時間で、日曜のお昼開催だったそうですが、こんな高品質のゲームをお昼に楽しめるなんて、英国人は贅沢ですね。
後半4分には、トップスピードに乗ったオーバメヤンをスティーブ・クックが止めるなど、依然ハイレベルな攻防が続いています。
集中力に欠けた選手が一人もいない、引き締まったゲームです。
後半6分、アケにイエローです。
ポストプレイをしたムヒタリャンを、背後から吹き飛ばしてしまいました。
足に触れられなかったので、仕方ないですね。
後半8分、右に流れたフレーザーのクロスに、ファーからダニエルズが合わせようとしましたが、届きませんでした。
中央ではブルックスが囮になっている、厚みのある攻めでした。
ボーンマスは、5バックになっています。
フレイザーの後方からのオーバーラップに威力があることから、彼をWBで使うことにしたようです。
中央ではアーセナルにポゼッションされるとみて、右WBのフレイザーのドリブル突破を軸に、逆サイドのダニエルズとのダイナミックな攻めを機能させようとしています。
後半11分、トレイラがインターセプトから、ミドルシュートです。
これは枠を逸れましたが、何度もインターセプトが成功しています。
後半18分、レルマが自陣ゴール前で振り向こうとしたところで、ムヒタリャンがカット、スルーパスを受けたオーバメヤンのシュートに繋がりましたが、打ち上げてしまいました。
ここまで高い集中力を要求される展開が続いているので、何人かに軽率なミスが出るようになってきました。
後半19分、今度はキングが、ソクラティスを振り切りましたね。
ゴール前が密集地帯になっていなければ、決定機になっていたかもしれません。
後半20分、レルマにイエローです。
後ろから、ムスタフィの肩に手をかけてしまいました。
レルマはもう、交代させたほうがいいかもしれません。
後半21分、オーバメヤンの得点で、アーセナルが勝ち越しです。
コラシナツのグラウンダーのクロスも見事だったのですが、それ以上にリスタートの速さがものを言いました。
ムヒタリャン、ジャカ、イウォビ、そして縦を切り裂くスルーパスから、コラシナツに通るまで、ダイレクトプレーでした。
レルマだけでなく、多くの選手の集中力が切れかけていたのでしょう。
全て出遅れてしまっていました。
後半23分にも、アーセナルのロングカウンターが炸裂し、50m超のそれがオーバメヤンとムヒタリャンのみで、成立していました。
ボーンマスは、フレッシュな選手を入れなければ、アーセナルの流れを断ち切れないかもしれません。
後半28分、ブルックスとゴズリングに代えて、スタニスラスとルイス・クックの投入です。
後半32分、ホールディングからのロングパスを受けようと、コラシナツがエリア内に侵入しました。
大外から巻くように入ってきましたが、コントロールはできませんでした。
しかし、この時間に至って、スプリントが出来ること自体が、驚異的です。
対峙したフランシスもよくやっているのですが、コラシナツのアスリート能力の高さの方が目立ちました。
後半33分、トレイラに代えて、ゲンドゥジの投入です。
後半36分、イウォビに代えてラムジー、キングに代えてムセの投入です。
後半39分、レルマのミドルシュートが、ゴールポストに当たりました。
ゲンドゥジの寄せが甘かったこともありますが、惜しいシュートでした。
トレイラの存在の大きさが、浮き彫りになります。
ボーンマスからすれば、引き分けることは十分に可能です。
後半48分、オーバメヤンに代えて、ヌケティアの投入です。
結果2-1で、アーセナルが勝利しました。
素晴らしいゲームでしたね。
プレミアリーグらしく、トランジッションは回数も多く、激しさもありました。
ボールの移動した距離も多かったのではないでしょうか。
ボーンマスは負けはしたものの、悪くはありませんでした。
フレーザーを中心としたカウンターの威力も、申し分ありません。
一方アーセナルは、充実していましたね。
コシエルニーも観客席に来られるくらい、回復しました。
1年目にもかかわらず、エメリさんは良くチームを作っています。
ELの優勝は、現実的ですね。
リーグも、4位以内が狙えるかもしれません。
ただ、この試合最大の驚きは、ホールディングのドリブルが巧みだったことです。
ロナウドみたいな、またぎフェイントを繰り出していました。
CBだと思っていましたが、ウイングはじめちゃうかもしれませんね。