2018 FIFA W杯 Group C フランス共和国 vs オーストラリア連邦 試合後感想
フランスはスタメンに大きな変更があったみたいです。
右WGにデンべレ、両SBにパバールとエルナンデス。
こちらは親善試合で予想されましたが、中盤にはトリッソが入りました。
攻守の切り替えで、とても利いていましたね。
プランAである4-2-3-1から、4-3-3にフォーメーションを変えてきました。
ベンゼマは自業自得な所がありますが、ラビオやマルシャル、コシエルニーなど参加出来なかった選手の分まで、頑張って欲しいです。
一方オーストラリアは、ポステコグルー前監督になってから世界の潮流である、ポゼッションに舵を切ってきました。
トランジッションなど、フィジカルや頭を使ったプレイはそもそも得意としているので、あとはポゼッションを身に付けることで現代的なチームが作れると思います。
直近の結果につながるかは分かりませんが、中長期的なチーム作りとしては正しかったと思います。
またCBの一角は、デゲネクではなく、本職がボランチのミリガンでした。
こちらは横浜の友人から電話がかかってきたこともあり(笑)、驚きましたね。
彼のW杯はまだ始まっていないそうです笑
~前半開始~
いきなりエムバぺのスピードが炸裂しました。
中小国はこれだけでやられそうですね。
また、カンテとポグバは担当エリアが左右逆みたいです。
おそらくムーイにカンテをつけたいのだと思います。
前半16分、FKから得たムーイのキックが惜しかったです。
セットプレイは大きなチャンスになりそうです。
前半22分、デンべレのスピードも驚異的です。
これではオーストラリアは、最終ラインをあげられません。
このグループはフランス一強なので、勝利できなくていいのですが、流れの中の得点プ
ランとしてはムーイのロングキックを活かした、ロングカウンターに限られそうです。
前半30分、フランスはロングカウンターもショートカウンターも、機能しています。
前半32分の、左SBリュカの攻撃参加のタイミングも完璧です。
これまで申し分ない守備を披露しているので、これ以上を要求するのは酷ですが、攻撃
面で期待するとすれば、あとはクロスやミドルの精度です。
中盤の三人は、ポジションをローテーションしたりはせず、固定的なのですが、持ち味
の違いが良い方向に出ています。
ポグバのフライスルーパスに反応したセインズベリーのインターセプトは素晴らしかったですね。
最終ラインだけでなく、チーム全体のこれまでの守備組織に安心感を与えるビッグプレイだったと思います。
前半は互いに慎重な入りになりましたが、後半はリスクも取ると思います。
勝負所での、人数をかける攻めに注目したいです。
~後半開始~
後半12分、フランスが先制しました。
PKをグリエーズマンが決めました。
その直後にも、フランスが猛攻を仕掛けます。
エムバぺのスピードが活きてますね。
それからまもなく、ウムティティがペナルティの中で、ハンドをしてしまいました。
後半16分、PKでキャプテンのジェディナクが決めました。
オーストラリアが追い付きました。
これでオーストラリアは無理する必要が無くなりました。
ゴール前に壁を築くべきかもしれません。
後半18分、浦和レッズのナバウトに代えて、ユリッチの投入です。
ナバウトはスピードのある飛び出しが特徴で、ロングカウンター向きでした。
一方ユリッチは高さに優れ、体の強さを活かしたポストプレーにも定評があります。
ゴール前に引きこもるなら、ナバウトのままでもよかったんじゃないかと思いましたが、セットプレイの成功率は上がったと思います。
後半24分、デンべレとグリエーズマンが下がって、フェキルとジルーが入ってきました。
こちらもセットプレイ対策です。
ジルーはディフェンスでも高さ不足を解消してくれるので、頭を怪我しているようですが、頑張って欲しいところです。
すぐに、オーストラリアもアーバインを投入してさらに高さを追加してきました。
これでセットプレイは少し差がついたと思います。
フランスとしては、中盤でごちゃごちゃした展開にしたいところです。
後半33分、イエローカードをもらったトリッソに代えて、マテュイディの投入です。
彼の運動量で、フランスはボールをキープできる時間が確実に増えます。
無理に攻めなければ、カウンターをもらうこともないので、負けは無くなりそうです。
しかしゴール前に攻めることが出来るので、ペナルティエリアに攻め込んだところ、フランスは追加点を得られました。
後半36分、ポグバの得点です。
GLT(ゴール・ライン・テクノロジー)によって認められました。
後半38分、オーストラリアは期待の19歳、アルザ二がピッチに入ってきました。
当然ですが、W杯初出場になるので、緊張で何もできないかもしれません。
時間もないですが、それでも何か光るものを見せていただきたいです。
~試合終了~
結果2-1でフランスの勝利です。
しかし、フランス側のPK(獲得したほう)は疑問が残ります。
DFのスライディングがボールには触れておらず、ドリブルしたグリエーズマンにも触れてはいましたが、掛かっていないように見えました。
それでも倒れたグリエーズマンに対して、シミュレーションでイエローカードを出しても良かったのでは?
それにしても、オーストラリアの両CBは高い位置を取り続けています。
フランスのFWは共に速いので、何度かピンチを迎えていました。
それでも下がる様子はなかったので、準備してきた勇気ある作戦だと感心しました。
頑張ってほしかったのですが、次第にずるずる下がったところを、バイタルエリアを突かれての失点だったのです。
結局、人の3倍走る、カンテの運動量が試合に最も強く影響したように感じました。
得点シーンには絡まない選手ですが、いつも安定感がありますし、今回も影のMVPだと
感じました。
オーストラリアの期待の新星、アルザ二はまだわかりませんでしたね。
とはいえ、貴重な経験を得られたと思います。
今後につなげてほしいです。